「復讐」



 _______終わりのない、終わりの中で悲劇は突如終わりを告げる。



 ある晩、一つの家に悲劇が訪れた。


「パリンっ」


 鳴り響く高い音

 割れたガラス片

 あたり一面に広がる血痕


 その全てが彼らの存在を肯定し、嘆くようだった。



[■■+■■=■■]



「お父さん!!!!!!!!!!」

「お母さん!!!!!!!!!!」

 殺伐とした空気の中、一つの悲鳴が鳴り響く

 薄暗い洞窟の奥で。


「もう、終わりだ。」


 彼女は全てを失った。


 その"目"には隠しきれない「殺意」で溢れていた。


「でも、神は"無情"だった。」


 儚く散る彼女の結末は、


 誰一人として知る事は、なかった。



[■■+■■=■■]



 10年の月日が流れ、彼女は、復讐を果たすこととなった。


 彼女の手は、震えていた。

 だが、恐怖ではない。


 人を殺す快感からの昂りだった。


[殺意×嘆き=高揚]


 この公式が存在する限り、永遠は終わらない。



[■■+■■=■■]



 ある晩、一つの施設に悲劇が訪れた。


「パリンっ」


 鳴り響く高い音

 割れたガラス片

 あたり一面に広がる波紋


 その全てが彼女らの存在を肯定し、嘆き、迎え入れるようだった。



[■■+■■=■■]



「復讐」


「それは、永遠である!」


「それは、闇である!」


「それは、一抹の光である!」


「そして、屈辱である。」


 深夜の街に鳴り響くその声は、全てを達観していた。


「だからこそ、人は憎むのである。」



[■■+■■=■■]



 装置の中には、人、人、人で埋め尽くされている。


 この、小宇宙再現装置は、かなりの効果が期待できそうだ。


 装置の中で、小さな地球を作る。


 そして、永遠に終わらない憎しみによる、争いを眺める。


 ここに賭け事が交われば、それは、立派な底なし沼と化す。


 さぁ、今日も...


 底なし沼は、永遠だ。











[復讐+高揚=永遠]



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る