これもまた

釣ール

これがこの世

 泣き虫といきなり言われるくらいにはもう二度と経験したくないことばかりものごころついた時に暗闇が広がっていた。


 子供の時は皆が最初から出来たわけでもないのに能力を語り始める。

 それか攻撃という形で他人に行動をとる。


 狭い世界だと誰しもが自分がナンバーワンだと考えるのは今思い返せば自分もそうだったのかもしれない。


 だんだんと隣り合わせにある死を感じて自分なりに適応してしまう。


 大事なことを教わっていたと信じて何年、何十年と経ってそれが全く何の意味がない幻想だったと知らされるように育っていくだけ。


 こう書くということは思い出したくもないのかもしれない。


 話せた人達ほどこちらではどうにもならない事情で離れていったから。

 喧嘩別れならともかく。


 集まって何かすることがもう苦行で、かといって独りでやれることも限られてくる。

 周りは何か関係のない話を持ちかけてはこちらを否定してくる。


 それを繰り返され、繰り返してしまううちに誰も信じられなくなった。


 家族や友情、恋愛を押し付けてくる作品やシチュエーションがあるたびにその裏に潜む部分を掘り下げたものを好んでしまった。


 それによってやってはいけないことも多く経験した。

 結局救いなんて目に見えるものでは大したものには自分の場合得られなかった。


 二次元幻想もうまくハマれなかった。

 それを未だに主張してくる人間も薄っぺらく感じて距離をとってばかり。

 でもドキドキ文芸部!は好きです。


 これもまた人生なのだろうか。

 パート暮らしも悪くないと思うものの、結局リソース不足にはハマってしまうし学歴があるからといってないよりはマシみたいな風潮がまだあることに人間が嫌になる。


 行ったことがない場所。

 洞窟、日本ではない広い農村。

 人間の悪しき側面を笑って語れる相手。


 これもまた人生?

 演歌の真似事を言うのはやめてほしい。

 演歌は好きだけれどもっと寄り添った魂の叫びはあると私は思う。


 何もかも不可能なのではないか?

 自分の価値は?


 これもまた一人相撲ひとりずもう


 いつも疲れたのなら疲れたままにしている。

 人間嫌いにはなりたくないからこそ、人間が創り出したもの以外で癒されたい。


 そして、もし暖かい日差しが微笑むのなら。

 そこでもう終わりにしたい。


 これもまた人生なんて遅れている上に決めつけられた呪いなんて要らない。


 やっと伝えられたとまた思うかもしれない。

 そしてこれから。


 内に潜むもう一人がずっと遠くに感じていた。

 今はもう違うのかな。


 繰り返される一人相撲はやめにしたい。

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