ねこと話そう 

りんご

第1話 ねこと話そう 

火曜日、18時…


今日の仕事も終わり


経費のデータを入力6時間、営業担当者への取次電話を対応して届いた郵便物を配って、隣の女子とお昼の食堂のメニューの確認をしてちょっとだけ笑顔を交わす。

休んで旅行に行った同僚からもらった温泉まんじゅうを持ってお昼時間に日替わり定食と一緒に食べる。



これが月曜日から金曜日の間に繰り返される。

違うことはいつもはお弁当持参が日替わり定食のメニューによって週に一度だけ食堂で食べる贅沢。

これも週に一度と決めているのだから違うことじゃなくすでにルーティーンの一つか・・・。



時々起こるハプニングといえば見積もりのデータの入力間違いで合計が合わなくて20分くらい残業になることぐらい。

同僚の中で仲がいい恵美とは、時々、帰りに夕食を食べながら先輩と後輩の粗探しとお気に入りの若手のイケメン俳優の最新情報の交換で3時間、1時間と少しかけて一人暮らしのマンションに帰る。



こんな一日24時間を続けていくと、やってきたのは35歳の誕生日




もう祝ってほしいのかどうかもわからない私にも恵美はちゃんとお祝いのケーキを渡してくれる。

「帰ったらリュウと一緒に食べてね音譜」というメッセージ付きで。

豪華なショートケーキと猫用ケーキが入った2つの箱をもって帰り、扉を開ける。



いつものように眠そうにふわふわと玄関に向かってきて「みゃあ~~。」



いつもこの瞬間、1歳になったばかりのリュウが「おかえり」と言ってくれてると私は思っている。

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