占い師さん

@ku-ro-usagi

ショートショート

仕事場で妻子持ちの上司に迫られて

正直、少し迷っていた時に

出先で見掛けた女の若い占い師さん

小さなお店の1角借りてるみたいで

カードあったから多分タロットだと思う

なんとなく軽い気持ちで、

その上司のことを相談したら

占い師さん、

重めにセットしてる前髪上げて、額に付いた2センチ位の傷を見せてくれた

占い師さんの話

「高校の時ね

私と、男の幼馴染みと、友達のFがいて

Fは高校から一緒になった友達で3人でよく一緒に居たんだけど

どうやら幼馴染みを好きになってたみたいで

でも本当に幼くて何も気付かなかった私は

2年に進学してその幼馴染みに告白されて付き合ったのよ

そしたら

それから2ヶ月後くらいのある雨の日の放課後

幼馴染みと校舎から出た瞬間に上から目の前に落ちてきたのよ」


「何がですか?」


占い師

「屋上からFちゃん」


占い師

「あのね、例え、知らなかった、気付かなかったってだけでもこうなったりするの

でも、それが初めからわかっている災難ならいくらでも逃げられるでしょ」


説得力の塊


ちなみに占い師さんの額の傷は

地面に落ちたFちゃんから衝撃で飛んできたきた歯

どうやっても消えないんだって


その後のタロットカードでみてくれた占いも、よく当たった








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