魔女の相談室
火神ツバメ
第1話文芸部の魔女
少子高齢化に子供の数が減少している。そのため野球をやりたくても人数が揃わない等の問題が起きています。
閉校する学校が増えてきているのも問題の1つです。
そしてここにまた1つ学校が閉校した。
そう俺の学校だ。
俺、海城昌磨(かいじょうしょうま)は高校2年になる前に学校が閉校になり今年の4月から別の学校に転入することになった。
どうせなら都会の学校に行こうと思い母型の親戚の叔母さんの家に居候させてもらうことにした。
そして今電車に乗り叔母さんがやっている喫茶店兼自宅の前まで着いた。
叔母さんは今娘さんと二人暮らしをしているらしい。
伯父さんは3年前に交通事故で亡くなってしまった。
娘さんの玲花は俺と同じ歳で通う予定の学校も同じである。小さい頃は一緒に遊んだりもしたが中学位からあまり話さなくなった。
仲が悪いとかではなく思春期的なやつだと思う。
2人に会うのは伯父さんの葬式以来だ。
俺は少し緊張しながら喫茶店の扉を開けた。
舞「いらっしゃいませ!って昌磨君?久しぶりだね〜。大きくなったわね〜。」
こちらが母の姉の斉藤舞(さいとうまい)さんだ。
昌磨「お久しぶりです。今日からお世話になります。よろしくお願いします。」
舞「こちらこそよろしくね。玲花〜昌磨君来たから案内してあげて〜」
玲花「はい。はい。久しぶり。それじゃあ部屋に案内するから付いてきて。」
こちらは舞さんの一人娘の斉藤玲花(さいとうれいか)ちゃん。
昌磨「うん。よろしく。」
玲花「学校が閉校になったんだっけ?大変だったね。」
昌磨「まぁね。でもなんとか新学期が始まるまでに転入出来て良かったよ。」
玲花「そうだね。あっここの部屋使っていいよ。元はお父さんの書斎だったけどもう使ってないからね。」
昌磨「分かった。ありがとう。」
玲花「届いてた荷物とかも置いてあるから。」
昌磨「ありがとう。」
玲花「それじゃあ、私とお母さんは店にいるからなんかあったら呼んで。」
そう言うと彼女は喫茶店の方に向かって行った。
俺は元伯父さんが使っていた部屋のドアを開けた。
部屋の広さは8畳ぐらいで本棚と布団があるだけの部屋だった。
俺は届いていた荷物の荷解きを始めた。
荷解きが終わり喫茶店の手伝いをしようと思い店舗の方に向かった。
居候させてもらうのに何も手伝わないわけにはいかないしな。
昌磨「叔母さん。荷解き終わったんで何か手伝えることありますか?」
舞「今日は疲れただろ?休んでていいんだよ?」
昌磨「大丈夫です!俺だけ休んでるのも悪いんで。」
舞「そう?じゃあ少し手伝ってもらおうかな。玲花〜。昌磨君に仕事教えてあげて〜。」
玲花「はい、はい。昌磨君はバイトの経験は?」
昌磨「新聞配達しかやったことないな。」
玲花「なるほどね。それじゃあ1から教えないとだね。」
昌磨「お願いします。」
それから俺は接客のやり方を教わりなんとかその日は終わった。
舞「お疲れ様!昌磨君。今から晩御飯作るからちょっと待っててね。」
昌磨「分かりました。」
何か手伝おうかと思ったが流石に疲れたので自室で休むことにした。
舞「玲花〜ごめん。ちょっと買い物に行ってきてくれる?」
玲花「え〜。しょうがないな〜。何を買って来ればいいの?」
舞「醤油とネギ。」
玲花「了解!」
昌磨「あの〜俺が行きましょうか?」
玲花「昌磨君。場所分からないでしょ?」
昌磨「調べればなんとかなると思う。」
舞「なら一緒に行ってきてくれる?道を覚えるついでに。」
昌磨「分かりました。」
舞「玲花。お願いね。」
玲花「はい、はい。行ってきます!」
俺は玲花ちゃんと買い物に出かけた。
こっちはやっぱり俺の実家に比べたら都会だ人が普通に歩いている。
俺の実家では歩いている人にエンカウントすることはあまりない。
ここに俺だけしか居ないような錯覚に陥ることがあるくらいだ。
だが、こっちは普通に人に合うし自転車も走っていて色んな所から音が聞こえてくる。
玲花「それじゃあ、近くのスーパーまで行こうか。」
昌磨「了解。」
玲花「道とか覚えるの得意?」
昌磨「どうかな?普通だと思うけど。なんで?」
玲花「いや、なんとなくね。」
玲花「明日から学校だけど学校までの道は大丈夫?」
昌磨「大丈夫だと思う。電車に乗って駅からは少し歩くだけだし。」
玲花「まぁ確かにあれくらいの距離なら大丈夫か。勉強とかは?」
昌磨「成績も向こうでは中の上くらいだったから多分大丈夫だと思う。」
玲花「そっか。なら大丈夫か。」
昌磨「ちなみに、玲花ちゃんは?」
玲花「うっ。中の下かな。」
昌磨「そっか。」
玲花「向こうでは何か部活してたの?」
昌磨「いや、何も。人数が少ないから皆バイトか帰宅部だったね。」
玲花「帰宅部ってわざわざ言う必要ある?」
昌磨「帰宅部はいち早く家に帰り家の守りを固めるという立派な仕事だよ。」
玲花「はい、はい。ちなみに、うちの学校は基本部活に入らないといけないんだけど、何部に入る予定とかある?」
昌磨「うーん。悩んでるんだよね。喫茶店を手伝おうと思ってたからな〜。」
玲花「それは有り難いけど多分その理由だと却下されるよ。私も部活終わってから手伝ってるし。」
昌磨「そっか。まぁ色々見て考えるよ。」
玲花「それがいいね。」
しばらくしてスーパーに着き買い物をして俺達は帰った。
帰ってからしばらくして晩御飯を食べて風呂に入りその日は終わった。
次の日、朝食を食べて学校に向かった。
玲花ちゃんは朝練があるらしく先に出ていた。
ちなみに、玲花ちゃんは吹奏楽部らしい。
俺は駅まで歩き電車に乗り学校の最寄り駅で降り学校に向かって歩き始めた。
周りには俺と同じ制服の学生が同じ方向に歩いていく。
その中には緊張した面持ちの学生もいた。おそらく新入生だろう。俺は新入生ではないが新入生同様緊張していた。
2年生からの転入。転入するのは初めての経験だ。新入生と転入生の違いがあるとするならば新入生は1からのスタートだ。1から周りの人間関係を構築していけばいい。
だが、転入は違う。既に構築された人間関係の中に異物が入り込まなければならない。
その異物が悪玉なのか善玉なのかを周りが判別しその人間関係の中に入ることが出来るかハブられるかのどちらかだ。
それ故に転入のほうがハードルが高いと言わざるを得ない。
俺は今からそのランクSのミッションをこなさなければならないのである。
そんな事を考えながら職員室に着いた。
職員室に入り近くにいた先生に話しかけた。
昌磨「すみません。今日から転入してきたんですけど。」
先生A「あ~。2年生の転入生ね。ちょっと待ってね。黒井先生は何処かしら?」
先生B「黒井先生なら中庭じゃないでしょうか。」
先生A「分かりました。それじゃあ、えっと、名前何だったかしら?」
昌磨「海城昌磨です。」
先生A「海城君。中庭に案内するから付いてきて。」
昌磨「はい。ありがとうございます。」
先生に連れられ中庭に向かうことになった。
中庭に着くと1人の女性がベンチに座りながら飲み物を飲んでいた。
先生A「黒井先生。」
黒井「はい。どうしました?」
先生A「今日から黒井先生の2年B組に転入することになってる海城君が学校に到着したので黒井先生の所に連れてきたんです。」
黒井「あー。それはどうも。」
先生A「それでは、あとはお願いしますね。」
そう言うと道案内してくれた先生は職員室に戻って行った。
黒井「よしっ。それじゃあ、行くか。」
昌磨「海城昌磨です。よろしくお願いします。」
黒井「お〜。よろしくな!私はお前の担任の黒井仁美だ。それじゃあ、教室に行くか。」
昌磨「はい。」
黒井「緊張してんのか?」
昌磨「まぁ。」
黒井「まぁ。緊張するよな〜。まぁでも直ぐに慣れるよ。」
昌磨「そうだと良いんですけどね。」
黒井「心配するな。私がサポートしてやる。」
昌磨「ありがとうございます。」
黒井先生は俺の背中を叩き笑いながら歩いていた。少しだけ緊張が解れた気がした。
それから教室に着き自己紹介をして空いてる席に座った。
2年生から転入するということもあって周りからは珍しい物を見るような視線を感じた。
思っていた通り既に出来上がっている人間関係の中に入るのは難しそうだ。
それから普通に授業を受けその日は終わった。
放課後には新入生に混じり部活の見学をした。
流石は都会の学校だけあり色んな部活があった。
だが、やはりここにも教室と同じ問題が起きていた。
新入生なら1から教えればいいが2年生からとなるとそうもいかない。
向こうからすると即戦力ならウェルカムだがそれ以外なら要らないのである。
気持ちも分からなくもない。
新入生ならまだしも2年生では接しづらい。
扱い難いのである。
さらに、俺は前の学校で部活をしていなかったので即戦力にもなれない。
以上のことから俺は部活選びに困窮していた。
そして、部活が決まらないまま2週間が過ぎた。
黒井「海城!放課後に職員室に来なさい。」
俺は放課後、職員室に向かった。要件はおそらく部活のことだろう。
昌磨「失礼します。」
黒井「おっ。来たか。海城。何で呼ばれたか分かるか?」
昌磨「部活の件ですか?」
黒井「そうだ。お前も分かってると思うがうちの学校は基本的には部活に入らなければならない。」
昌磨「はい。」
黒井「まぁ2年生からの転入でなかなか馴染めないのはわかる。そこでだ。私から1つ提案がある。」
昌磨「何ですか?」
黒井「オススメの部活があるんだが興味あるか?」
昌磨「オススメの部活ですか。何部ですか?」
黒井「そうか。気になるか〜。それなら早速見学に行くか!」
昌磨「えっ。ちょっと先生?!」
俺は黒井先生に手を引かれある部室前まで連れてこられた。
黒井「着いたぞ。」
昌磨「えっと、文芸部ですか。」
黒井「そうだ。ほら、中に入りたまえ。」
俺は恐る恐る文芸部の扉を開けた。
昌磨「失礼します。」
そこにいたのは白く長い髪をした女の子が椅子に座り本を読んでいた。
ゆっくりとこちらに目をやり読んでいた本を閉じた。
その蒼色の瞳はとても綺麗な色をしていて只々その場に立ち尽くしていた。
黒井「アイリス。部員候補を連れてきてやったぞ。」
アイリス「そうですか。わざわざありがとうございます。」
黒井「海城。自己紹介したらどうだ?」
昌磨「あっ。2年の海城昌磨です。よろしくお願いします。」
アイリス「貴方と同じ2年のアイリス。よろしく。」
黒井「それで、海城。どうする?入部するか?」
昌磨「いやいや、いきなり連れてこられて数秒で入部しないですよ。」
黒井「そうか。アイリスからも何か言ったらどうだ?」
アイリス「私は別に。」
黒井「あのな〜。お前今の状況がわかってるのか?このままだと文芸部は廃部になるんだぞ。」
昌磨「廃部?!何でですか?もしかして部員不足とかですか?」
黒井「そうだ。部として成立させるためには最低3名必要だ。だが、現在はアイリス1人だけだ。」
昌磨「他の部員はどうしたんですか?」
黒井「他は全員卒業してしまってな。だから、新入生が入部するのに期待していたんだがな。」
アイリス「仕方ないことね。」
昌磨「それじゃあ、何で先生は廃部寸前の文芸部に俺を連れて来たんですか?」
黒井「このまま文芸部が廃部になれば海城だけでなくアイリスまで路頭に迷うことになるだろ?それなら文芸部を存続させた方がマシだと判断したまでだ。」
昌磨「俺は入部してないんですけどね。」
黒井「海城。観念して文芸部に入部しろ。」
昌磨「入部した所であと1週間で廃部になるんですよね?」
黒井「心配するな。策は考えてある。」
昌磨「どんなですか?」
黒井「私の情報によればまだ部活に所属していない学生が1人いる。そいつは1年の河井茜(かわいあかね)だ。」
昌磨「まさか、その河井さんを入部させるつもりですか?」
黒井「私にそんな権限はないよ。だが、文芸部を存続させる為にはそれしか方法がない。わかるな?海城。」
昌磨「だから、俺は入部してないんですけど。」
黒井「アイリスにとっても文芸部は必要だろ?」
アイリス「まぁ無くなると面倒ではあるわね。」
黒井「海城。」
昌磨「分かりましたよ。入部しますよ。それで、河井さんはどうするつもりですか?」
黒井「それは君達で考えた前。私からは情報を提供したまでだ。それではな。」
昌磨「あっ。ちょっと先生!」
アイリス「相変わらず騒がしい女ね。」
昌磨「えっと。アイリスさんと黒井先生はどういう関係?」
アイリス「貴方には関係ないことだわ。」
昌磨「すみません。それじゃあ、話を戻してこれからどうしようか?」
アイリス「その子に接触する必要があるわね。」
昌磨「そうですね。昼休みにご飯にでも誘いますか?」
アイリス「いきなり上級生からご飯に誘われて貴方なら付いて行くかしら?」
昌磨「行かないっすね。」
アイリス「貴方下級生に知り合いは?」
昌磨「いないですね。アイリスさんは?」
アイリス「いないわ。」
昌磨「うーん。どうしたもんか。」
アイリス「もう少しその子の情報が欲しいわね。」
昌磨「先生に聞きます?」
アイリス「聞けてもどのクラスかぐらいでしょうね。」
昌磨「俺知り合いにちょっと聞いてみます。」
アイリス「そう。私も他を当たってみるわ。」
そんな感じで今日の部活動は終わった。
家に帰り俺は玲花ちゃんに河井さんについて聞いてみることにした。
昌磨「玲花ちゃん。1年の河井さんって知らない?」
玲花「河井さんって河井茜ちゃんのこと?」
昌磨「知ってるんだ?!」
玲花「まぁ有名だからね。」
昌磨「ちょっと教えてくれないかな?」
玲花「別にいいけど、何で知りたいの?」
俺は玲花ちゃんに文芸部に入ったこと等を説明した。
玲花「文芸部に入ったんだ?!魔女の。」
昌磨「魔女?」
玲花「いや、アイリスさんも文芸部なんだよね?」
昌磨「そう。玲花ちゃんはアイリスさんと同じクラスだから知ってるか。」
玲花「そう。でも、まさか文芸部に入るとはね。」
昌磨「まぁ成り行きでね。それより魔女って?」
玲花「あだ名みたいなものかな。周りの人が勝手に言ってるだけだけどね。見た目が魔女っぽいからって。」
昌磨「なるほどね。」
なんとなく分からなくもない。雰囲気がそれっぽいからかな。まぁ本人の前では絶対言わない方が良さそうだな。
玲花「それで河井ちゃんの話だよね。河井ちゃんは確かにまだ部活に入ってないっぽいよ。毎日放課後に色んな部活主に運動部の見学に行ってるというか勧誘されてるらしいんだよね。」
昌磨「色んな部活から勧誘されてるってことはもしかしてかなり運動神経がいいのかな。」
玲花「そうかもね。だから、文芸部に誘うのは厳しいかもね。」
昌磨「なるほど。色々ありがとう。」
河井茜ちゃんのことも色々分かってきたな。明日アイリスさんに報告するか。
翌日の放課後。文芸部室。
アイリス「なるほど。それなら確かに誘うのは難しいかもしれないわね。」
昌磨「そうなんだよね。まぁでも話だけでもしてみようかなって思ってるんだけど、どうかな?」
アイリス「そうね。それじゃあ、行きましょうか。」
俺とアイリスさんは河井ちゃんを探しに出かけることにした。運動部の勧誘を受けてる筈だからグラウンドか体育館にいるだろう。
グラウンドに出ると陸上部が部活動をしていた。
昌磨「え〜と、河井、河井と。」
アイリス「あの子じゃないかしら?」
アイリスさんが指を指したのはトラックを周回している陸上部の先頭集団の1人のだった。
昌磨「速いな〜。陸上部の人と同じスピードで走ってるじゃん。」
アイリス「確かに。運動が得意なのは本当みたいね。」
昌磨「しばらく様子を見て休憩の時に話かけようか?」
アイリス「そうね。」
俺達はしばらく陸上部の走りを眺めながら休憩になるのを待った。
しばらくして休憩になったので河井ちゃんの元に向かった。
陸上部A「河井ちゃん本当に凄いね。」
河井「そんな〜。まだまだっすよ。」
陸上部A「河井ちゃんなら1年からレギュラーになれるよ!」
昌磨「休憩中にすみません。河井さん。ちょっとだけ話がしたいんだけど、いいかな?」
河井「私ですか?別にいいですけど。」
昌磨「それじゃあ、ちょっとあっちで話そうか。」
河井「分かりました。」
俺達は河井ちゃんを中庭のベンチまで連れてきた。
昌磨「わざわざ悪いね。」
河井「いえいえ。それで、私になんの用っすか?」
アイリス「貴方色んな部活から誘われているようね?」
河井「そうっすけど。」
アイリス「それで、どの部に入部するか決めたのかしら?」
河井「それが決められなくって困ってるんすよね〜。」
昌磨「河井ちゃんがやりたいのは何部なの?」
河井「特にないんすよね〜。身体動かすのは好きなんで運動部には入りたいと思ってたんすけど、色んな部活に体験入部してたら周りから誘われちゃって。」
アイリス「それで、迷っていると。」
河井「その通りっす!」
昌磨「なるほどね。」
河井「どうしたらいいっすかね?」
アイリス「それは貴方が考えて決めることよ。」
河井「そうっすよね。ちなみに、先輩方は私になんの用だったんすか?」
昌磨「俺達は文芸部で駄目元で河井ちゃんを誘いに来たんだけど、無理だよね?」
河井「そうっすね。すみませんけど無理っす!」
昌磨「分かったよ。休憩中に悪かったね。まぁあまり考え過ぎずに自分のやりたいことをやるのが1番だと思うよ。」
アイリス「そうね。後悔のないようにしなさい。
」
河井「えっと。ありがとうございました!」
俺とアイリスは部室に戻ることにした。
河井「変わった人達っすね。」
部室に戻り2人で今後について話すことにした。
昌磨「やっぱり駄目だったか。」
アイリス「分かっていたことでしょ。」
昌磨「それもそうか。ちなみに、アイリスさんは文芸部が廃部になったらどうするんだ?」
アイリス「貴方には関係ないことよ。まぁなるようになるでしょう。」
昌磨「何も無しか。」
アイリス「そう言う貴方はどうするのかしら?」
昌磨「俺も成り行きに任せるかな。今日はもう帰るか。」
アイリス「そうね。」
俺達は部室を出て帰ることにした。
それからあっという間に1週間が過ぎ文芸部は廃部が決定した。
文芸部が廃部になってから更に1週間が過ぎた。
俺は今図書室の前にいる。
この図書室に俺の探し人がいるという情報を得たからだ。
俺は図書室の扉を開けた。
放課後の図書室は図書委員ともう1人。図書室の常連さんがいた。
昌磨「よっ!」
アイリス「何か用かしら?」
昌磨「アイリスさんがここで毎日本を読んでると黒井先生に聞いたんでね。」
アイリス「図書室で本を読んでいてはいけないのかしら?」
昌磨「いや、いけなくはないよ。ところで話は変わるけど何部に入部するか決まった?」
アイリス「前にも言ったけど、貴方には関係ないことよ。」
昌磨「確かにそうだね。まぁここで毎日本を読んでる様だしまだ決まってないということで話を進めるけど、オススメの部活があるんだけど話を聞く気はあるかい?」
アイリス「オススメの部活?貴方新しい部活に入ったの?」
昌磨「いや、まだ入ってない。けど、アイリスさんにとっても悪い話じゃないと思うんだ。」
アイリス「はぁ。それで、何部なの?」
昌磨「今から部の説明を聞きに行く所なんだけど一緒に行かないか?」
アイリス「私の質問に答えなさい。」
昌磨「何部かは行けばわかるよ。」
アイリス「はぁ。分かったわ。」
昌磨「よしっ!それじゃあ、早速行こうか。」
俺はアイリスさんをある場所に連れてきた。
昌磨「着いたよ。」
アイリス「着いたってここは。」
俺がアイリスさんを連れてきたのは元文芸部の部室だ。
昌磨「それじゃあ、入ろうか。」
アイリス「入るって鍵は?」
俺は部室の扉を開けた。
そこには待ちくたびれて机に突っ伏していた女の子がいた。
河井「あっ。やっと来たっすね。先輩方。」
昌磨「持たせたな。河井ちゃん。」
アイリス「河井さん。どうして貴方が?」
昌磨「それについては俺から説明するよ。俺は文芸部が廃部になった後色々考えた。何部に入ろうかとか考えたがやっぱり決まらなかった。」
昌磨「そこで俺は無いのなら創ればいいと思った。だが、部を創るには最低3人と顧問の先生が必要。顧問の先生は黒井先生に頼むとして残り2人が問題だった。」
昌磨「そのうちの1人アイリスさんは本が読めれば問題ないとしてもう1人河井茜ちゃんが問題だった。河井ちゃんを入部させる為には河井ちゃんが抱えている問題を解決させる必要がある。」
昌磨「だから、俺は河井ちゃんに俺が創る部に入れば河井ちゃんが抱えている問題。つまりどの運動部にも入らずに助っ人として活動することを提案した。そして、河井ちゃんは俺の提案に乗ってくれた。」
河井「そうっす。海城先輩の創る部に入れば1つに絞らなくて良くなるっす!これで他の運動部の手伝いも出来てwin-winな関係っす!」
昌磨「というわけで、アイリスさんにも俺はが創る新しい部に入って欲しい。」
アイリス「なるほどね。それで何部を創るつもりなのかしら?」
昌磨「俺は正直特にやりたいことはなかったから河井ちゃんの活動を部の活動にする必要がある。だから、誰かの手伝いをしたり相談に乗るということで相談部っていうのはどうかな?」
河井「相談部!いいっすね!」
アイリス「まぁ名称なんて何でもいいわ。本が読めれば私はなんでもいいわよ。」
昌磨「じゃあ、今日からここは相談部の部室ってことでよろしく!ちなみに、部長なんだけど。」
アイリス「貴方がやりなさい。貴方が立ち上げた部活なんだから。」
昌磨「やっぱりそうなるか。分かったよ。」
河井「これからよろしくっす!部長!」
こうして相談部を始めることになったのだった。
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