第十六話  《夢_気付き》

 最近、閉鎖空間の中で気づいたことがある。

 私の「肉体」がないことだ。

 体の大部分を失ったとも考えられるが頭などの感覚もないのでそれはあり得ない。

 以前から、私は何かに疑問を持っていた。

「仮説」

 それが、真実なら…


 私は、人間じゃない。

 認めたくない事実。でも、それしか考えられなかった。

 でも、それが本当だとすれば全ての辻褄が合うことになる。

 

 なら、何なのか。

 私がずっと思っている仮説がある。それは、夢の中で見たことなのだが、私はそもそも夢を見るということをした覚えがない。

 だから、とても記憶に残っている。


 量産型AI人間化計画。


 私の、唯一の悪夢である。

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