第十三話  《改ざん》


 私は、友達を作るのが苦手だ。

 話を合わせたり、周りと協調したり、そんな時、どうすれば良いかわからなくなる。

 結局、ニラプーしか友達を作ることが出来ずに1年生が終わった。


「クラスメイトが消えた」


 私がその事実に気づいたのは、小学校のニ年生になった時だった。



2939年9月1日

 その日に、親友のニラプーは消えた。

 彼女の机には、一枚の紙があった。


「旅に出ます。探さないでください。」


 明らかに赤の他人の書いた文字

「探さないで」という拒絶の文字

 それだけだった。でも、当時の彼女を蝕むには十分だった。

 のちに伝えられた話によると、彼女は何かを感じ取って暴れていたという。


 真偽は、不明だ。



<><><><><>



 私が、友達を作るのは無理だった。

 話を合わせたり、周りと協調したり、そんな時、どうすれば良いかわからなくなる。

 結局、誰も友達を作ることが出来ずに1年生は終わってしまった。


 話によると、私のルームメイトと友達だったそうだ。私にはわからなかった。まるで抜け落ちたかのように記憶がなくなっていたからだ。


 結局、6年生になるまでに、学校では5人がいなくなっていた。

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