わたしはコーヒーをのんで世界を否定した
コーヒー コーヒーを作る人 コーヒーの木を作る人
わたしにはなんにも関係なかった
わたしはコーヒーをのんで世界を否定した
普遍的なことだけをわたしは話せるとおもった
わたしはわたしにとって秘密 雨だれの光沢な雫の水
秘密を暴ければわたしは全能だ
誰にも話していないことだけがわたしの言葉だった
私だけに隠して書いたことの先には世界があった
世界にはともだちも父も母も蛙も秋もいた
へだてられていないことだけがそこには
なかった
人々が決まった言葉を言うときわたしはその言葉の決まりは
わかるけど その言葉の文字通りの意味を知りたくって
立ち留まる 百円玉を数え
て砂糖水を買
やがてばらばらになって消え失せてしまう う手のしぐさ
わたしの生きることの意味 と 明日もま
た会う友達は
みんなわたしに会話してわたしの意味を知っている 水玉模様の論
わたしはわたしの意味の決まりを知っているし 理と星砂と糸
意味が決めたとおりにわたしの心もつくっているけど わたし の繋がった緑
の生きることの文字通りの意味を知りたくって地団駄をふんだ
社会は一人でいることの意味も知っているから
わたしは一人になってはいけない
わたしは一――
人のわた――
しではない わたしくしはともだちも知らないし父も母も蛙
も泥水もわたしも知らない
20170213
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