ゆるふわ怪談
森城芹
ケチャップのおばけ
「最近さあ、家にケチャップのおばけが出るんだよ」
「ケチャップのおばけ」
「飯食う時冷蔵庫開けるだろ。そしたらさ、ケチャップが二本に増えてるんだよ。牛乳の横と卵の上みたいな、ばらばらのとこに一本ずつ」
「自分で買って忘れてるんだろ?」
「違うって。増えるのは一瞬なんだ。瞬きしたらおばけのほうは消えてる」
「はあ」
「そんでな、今日の夕飯、ハンバーグだったんだよ。いつもみたいに一回瞬きして、ちゃんと残ってたほうを使った。使ったはずで、出しっぱなしだったのに、目を離したら一瞬のうちに消えてて」
「……」
「嫌な予感がして冷蔵庫開けたら、さっきまで消えてたほうのケチャップが入ってた。……なあ、どうしよう。俺、おばけ食っちゃったかもしれない」
「ケチャップのおばけを…?」
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