第11話 21世紀のファンタジー/SF

今年は『2024年』、我々はいつの間にか未来に来てしまいましたね。

『2010年宇宙の旅』*がすごい未来だと思っていたのにも関わらず。光陰矢の如し。  *アーサーCクラーク(1982)


小説としてのジュブナイル、YA(ヤングアダルト)向けSF、ファンタジー系ライトノベルは本来、難しい分野だと思います。少なくとも私はほとんど読みませんでした。中・高生が活字に夢中になるにはなかなか根気が要ります。


しかし漫画やアニメ業界の努力で、そこに近いカテゴリーが一気に活性化しました。手塚治虫に始まり宮崎駿やガンダム等、数々の良質な20世紀のアニメ作品、異世界やRPGゲームとリンクした作品の爆発的ヒット。


私はここ数年ネットフリックス等で見ただけですが、2010年代の面白い作品がたくさんありました。各ジャンルの先駆け的な作品はどれも素晴らしいと思います。*Fate、*SAO、*転スラ、*このすば、*Reゼロ、*進撃の巨人、*Vivy、*86、*NieR、東京喰種 、*呪術廻戦等々、しかし一周した後、あまりにも異世界ものに偏って来て、ちょっと首をかしげています。カクヨムのSFでもVRMMOが非常に多いですね。『葬送のフリーレン』や『薬屋のひとりごと』は良いです。発想のオリジナリティが欲しいところです。


それで、何が言いたいのかといいますと、そろそろ、これぞ21世紀の代表作品だ。新しいファンタジー、万人向けSFだ、という作品、作者に出合いたいなということです。


ヴァイオレットエヴァーガーデンや新海誠さんの作品は非常に良いですよ。

欲張りと言えば欲張りですが、それ以上のアニメの原作がカクヨムから生まれないかなあなんて期待しているのです。


作家視点で言えば、少し子供向け過ぎますが下記の3人の作家を例に挙げます。これらのような作家が出てこないか探しています。


(1)アレグザンダー・ケイ(Alexander Hill Key、1904 - 1979 米国)

「残された人びと」“The Incredible Tide”は『未来少年コナン』の原作です。

幼少から絵に親しみ、美術学校卒業後は児童書の挿絵画家として活動

1963年に(59歳で!)『わんぱくロボット』を発表、評判となり幾つかの作品を発表、より年長者を対象とした65年発表の『わすれられた扉』ルイス・キャロル賞を受賞するなど児童文学作家としての名声を確立した。


 ※唐突ですが、ここで一曲: Seal ♪"Crazy" (1990)


(2)ミヒャエル・エンデ(Michael A. H. Ende、1929年 - 1995年)

ドイツの児童文学作家。父は画家。

 1973年 - 44歳『Momo』完成、二度目のドイツ児童文学賞受賞。

 1979年 - 50歳『はてしない物語』完成

 1989年 - 60歳『はてしない物語』の翻訳者佐藤真理子と結婚。うーん。


ちなみに『エンデの遺言』という本がありますが、彼は貨幣経済に問題を提起し警鐘を鳴らしています。→ 文芸とは関係ありませんが、21世紀、このあたりの視点は非常に重要です。


(3)J・K・ローリング(1965-)

言わずと知れた『ハリー・ポッター』の作者。

25歳までの小説は全く日の目を見なかった。→★0みたいなものか?

その後苦労しながらも小説のアイデアを書き続け30歳で「ハリー・ポッター」を完成、無名の新人の初作であるにもかかわらず、またたく間に世界的ベストセラーになった。多数の大人にも愛読され超人気作品として世界的な社会現象となった。4億部以上出版され史上最も売れたシリーズ作品である。


→カクヨムにもきっとこのような人が居る筈。作品がある筈。埋もれているだけでしょう。ポイントは子供・中・高生でも楽しめるというところですかね?


それでは。(2024.2.17)

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