虹色ずきんちゃん〜マッチを食べる〜

@nyankonabe_2203

第1話 赤ずきん

 私は赤ずきん。マッチ売りの少女よ。1日中声をかけてるけど、全然売れないの。

「邪魔だ、どけ。」

「きゃっ!」

いたた。でもこんなの日常茶飯。路上で商売してるわけだから仕方ないよね。ぐぅ〜。お腹の音がなる。レンガの壁に寄り掛かってまた、マッチいりませんか〜、と声掛けする。そういえば、この2日なにもたべてないなぁ。寄りかかった壁には曇った窓があった。私は擦って曇を晴らした。そこには

「今日はお祝いだ!」

「パパ!ケーキおいしい!」

私は悲しくなった。人生って…所詮運ゲーなんだね。今日も一つも売れなかった。少女ら小さくえずくまり寒い空の下で寝てしまった。永遠に。

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