底辺ダンジョン配信者、実は正体不明のXランク冒険者だった。~自分でも知らなかったので、バズっても変わらず配信します~

ラ主@多忙なう

第1話

「はぁ、今日も同接3人かぁ」

俺は、ダンジョン配信をしている。

きっかけは、昔ダンジョンで瀕死の時助けてもらったからだ。

その後、その助けてくれた人がダンジョン配信で有名な人だと知った。

俺もこんな人になりたい、と思った。


だけど、現実はそうはうまく行かない。

俺は、一年間配信を続けても登録者が100人から増えない。

同時接続数も3人が最高。

俺は高校生だから、学校に通いながら空き時間に配信をしている。

ダンジョン配信は趣味だ。

お金を稼ごうとやっているわけではなく、昔助けてくれた配信者みたいにかっこよくなりたいというのが俺の気持ちだった。


でも、流石に一年で100人しか伸びないのなら、諦めたほうがいいかも知れない。

俺は、迷いながら今日も配信をした。


「こんにちはー」

>こん

>まってました


やっぱりコメントは少ない。

そりゃそうだ、俺の配信はただ雑談をしながらダンジョンを"攻略"しているだけだから。


「今日はいつも通り池袋ダンジョンに潜っていきます」

>がんば

>初見です。池袋ダンジョンにそんな軽装で行くとか、死を覚悟ですか。


「あそこは楽なのでそこにいつも潜ってます。古参の人は知ってると思いますが」

>こんな底辺に古参とかいるのかw


やっぱりいつも通りいじられてる。

だけど、そんなアンチも一視聴者だ。こんなやつに負けてたまるか。


「それじゃ、潜っていきます」

>せいぜいがんばえw

>負けないで!アンチに!


それから俺は、いつも通り敵を倒しながら"攻略"をした。

「はい、攻略しました。え、同接12人ありがとうございます!」

>嘘松乙

>池袋のとこってS級だろ?


「S級みたいですね。ランクとか関係ないと思うんですが」

>嘘つけ

>S級はいっちゃん危ないところやぞ?


「ま、それは置いといて。今日もありがとうございました。ではまた」

>なんか嘘松でも気になってきたから登録した

>gg


そうして、俺は今日の配信を終えた。

「同接12人、やったぁ~!」

これで明日、学校に自慢できる。

たかが、12人でどうしてこんな喜べるのか。それは俺だって知らない。

だけど。

これが、有名になる一歩だってことはわかる。


「でさ、12人同接いったんだよ!」

「へー、底辺じゃん」

そういったのは俺の友達、琉弥だ。

彼とは、中学から仲がいい。

「でも、あいつには勝てないだろ?」

「まぁね、、、」

俺のクラスには、そこそこ有名なダンジョン配信者がいる。

多分この事がバレたら、そいつに馬鹿にされるだろう。

早く有名になりたいなぁ、、、、


そんな夢は、意外と早く叶うことになった。

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作者だって同時接続20人はいったことあります。

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