第132話 平穏だった日常に少し影が差して

 上司がやるべき仕事をほぼ変わりにこなす日々。とはいえ、やれるので別に何も思っていなかったのだが。

 うちの部署は人数が少ないので、分かる人が一時的なリーダーとなってしまうのは仕方ないと思うんだよね。

 俺がやったほうが早いは、人を育てる上ではタブーではある。わかってはいるが、会社として稼げなければならない。そうでしょ? 収入がなければ会社は潰れる。


 まあ、個人的にはどこでもやっていけるからこの会社に拘る必要はないんだけど。

 今まであまり感じてなかったが、周りは俺に甘いということに気づいた。もちろんそれは、仕事が3倍になろうが文句言わずこなすからだと思う。

 そして本当に困っている件についてしか頼まないからだとも思う。そんなわけで、大抵の要望は通ってしまうし知らないところで味方になってくれたりする。


 まあ、マルチタスクが得意というのはあるけれど予定の管理が得意だったりするからでもあるだろう。

 どこ行っても、何処の国の人にも責任感が強いとも言われるし。


 確かにそうかも知れないんだけど。俺が思うに、ちゃんとしないと二度手間なだけなんだよね。


 例えば料理を作るのに、近くに砂糖がないからみりんで代用したとする。

 そして、味付けがいまいちだなと戸棚をあけたら砂糖があって作り直した。

 これだと材料も時間も無駄なのよ。ちゃんと確認したらいいだけ。


 これはわかりやすくしただけだけど、いい加減な人は日常的にこれをしているのと同じなの。

 仕事ができる人は無駄なことをしない。つまり、後々無駄になることをしないということなの。

 雑なのも、ものを大切にしないのも同じ。人間関係においてもそう。

 側にいる人は大切にしたほうがいい。はじめはアホだなと感じたとしても、大切にしていたら相手は変わる。


 アホはあまり他人から大切にされていないことが多い。だからこそ、ゆっくりでも違いを理解する。

 この場合のアホっていうのは、じっくりと物事を考えられない人かな。

 でも日常的に他人から雑な扱いを受けていたら、大切にしてくれる人との違いくらいは理解できる。そしたら変わるのよ。


 それでも変わらない人は仕方ない。諦めるしかない。


 何が言いたいのかというと、他人と信頼関係を築くチャンスを逃しているのもある意味無駄な時間ってこと。特に仕事においてはね。

 いつでも相手を尊重した付き合いかたしていたら、困った時に助けてくれる人はいくらでもいるんだよ。

 それを最近凄く感じている。


 正直、凄く驚いてるんだ。みんな自主的に助けてくれるから。

 ツンツンしたらダメなんだよ。いつでも周りには笑顔でありがとうを心がけていれば、いくらでも助けて貰える。

 それを日々実感しているのだった。


 それとは真逆で感じ悪いヤツが現在四面楚歌。笑うw

 ああいうのがアホっていうんだろうね。

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