第130話 真剣に向き合えば、いずれは人の心も動かせる
そうは言っても、これは結構勇気のいることだと思う。
自分は特に他人との関係を友好に保ちたいと考えるあまり、それは良くないと思っていても黙っていることが多い。
良くないというのは犯罪的な意味でなく、非効率的であまり効果はないというような方向性。
そもそも自分は割と毒舌な方なので、仲良くしてくれている相手が自分に対して優しい物言いをする人と思っていないことくらいは想像がつく。
けれども実際は一対一で話す時に辛辣な物言いをすることは滅多にない。それはできれはしたくない。
それでもどうしてもそうしなければならない時もある。それは、相手にプラスにならない時。
自分は根本的に他人を傷つけたいとは思っていない。人はどんな言葉でも簡単に傷ついてしまうものだから。なので誰かが故意に他人を傷つけようとしているのなら、腹は立つし毒舌にもなる。
それは腹が立っているからでもあるわけだ。
真剣に向き合うとはこれとは全く違う。相手のことを心から想ったら、時には間違っているということを間違っていると言わなければならない時もあるのよ。
その時、何を思うのか?
俺は覚悟を決めるべきだなと思うわけですよ。嫌われる覚悟をね。
これは自分との闘い。
何も捨てることのできない奴は何も得られない。
犠牲だっけ? 進撃の巨人でこんなようなことを言っていたよね。
実際にやろうとしたら結構きついのよ。
どんな丁寧な言い方をしようが、内容は変わらないわけだから。相手が傷つくことを理解してなお、諸刃の剣は奮うのか?
誰に対しても辛辣な人は傷つけられるのが怖いから先制攻撃をする。
このタイプは傷つけられることに弱い。
怖いから先にやっつけるってことだろうけれど、それは自分が傷だらけになる行為でもあるので、俺としてはアホだなと思う。
戦ったり、威圧的になるのではなく友好関係を築けば互いに傷つくことは減るはず。
今回のケースはそういう話ではなく、人を傷つけることは自分が傷つくことだと分かっていながら、そうしなければならない時の話。
痛いのは嫌だから、ホントはしたくない。
でも放っておいたらその人がもっとひどい目に合う。分かっていて、自分には救う手立てがあるのに放っておくのか?
これは葛藤なんだよ。それを超えて行動に出た時、変わるものがある。
自分が覚悟を持って相手に真摯に向き合えば、相手も心を開いて真剣に聞いてくれる。何度経験しても、やはり俺にはなかなか覚悟の決められないことなんだよね。
誰だって怖いでしょ。
仲良くしてくれている相手に嫌われることは。
でもね。だからと言って何もしないのはズルいんだよ。それ以上に後悔する。
後悔はしたくないよね。
そんなことをいつも思っているのでした。
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