第116話 あるエッセイのタイトルから考えたこと

 あなたは小説投稿サイトに何を求めますか?

 以前も言ったかもしれないけれど、SNSは小説投稿サイトも含め交流ありきの場である。ただし、小説投稿サイトというのは他とは少し違う部分があって、交流の方向性が違うと思う。


 小説とは思想、経験、体験、学び、想像などから構成されていて、少しの事実と想像からなるフィクションである。

 ノンフィクションでも一応形式的には小説であるが、ノンフィクションとフィクションはカテゴリーが別。ドキュメンタリーとドラマのように。

 ドラマという言葉自体を調べると脚本や演劇と出てくるので、ドラマは誰かの思想によって作られた空想であることが想像できる。

 ドキュメンタリーとは『虚構を用いず実際のままを記録した性質を持つこと』という意味合いらしいので、こちらはイコール『ノンフィクション』のことを指すのだろう。


 最近、結構サイトに対して求めるものという内容のエッセイを見かける。

 コンテスト向け? なのだろうと思う。募集に参加しているものは運営の目に触れるだろうという観点で書かれているのだろうが、大抵の人は仕様に関して書いているようだ。

 その仕様って結局書き手視点の気がするんだよね。


 結論から言えば、読者のほとんどは『あまり読まれていない良作を求めているわけではない』というのが事実。それが証明できるのは、エブリの仕様変更の結果。

 つまり、こういったサイトで求められているのは『たくさん読まれていて評価の高い有名作品』なのである。PVと評価が高く、賞を取っている作品と言うことだね。


 じゃあ、実証実験の結果のでているエブリではどんな仕様変更が行われたのか?

 何年か前になるのかな?

 運営はどんな作品でもランキング上位になることが出来る仕様に変更した。つまり努力次第で簡単(かどうかは、どういう仕様か理解している場合に限る)に1位を取ることができるということ。

 そうなると書き手には希望が見えてくるように思える。しかしながら、ランキング上位になったところで読まれない作品は全く読まれないことに変わりはない。

 ということは、読者はランキング上位かどうかで作品を読んでいるわけではないと言うこと。

 そしてお気に入りした作者の作品を読むことが多いので、新作が出ればその作品を読む。つまりたくさんフォローされている人は初期段階からたくさん読まれることになり、そのお気に入り数から他の人も連鎖して読むようになるということだ。

 なので結果的に有名になっていく。


 なら、書き手はどうしたらいいのか?

 それは自作品を読んでくれる読専をどんどんフォローしていくこと。

 読専の人が自分をフォローしてくれる確率は低い。

 けれどもとても大切なことだと思う。


 例えばTwitterなどで。好きなミュージシャンをフォローする。1億人とかファンがいる人にフォロバされたらどう思うだろう?

 想像してみて。

『どんなにたくさんのファンがいても、あなたのこともちゃんと見てる。フォローしてくれたこと気づいてるよ』というメッセージを感じないだろうか?

 ファンを大切にするというのはそういうことだと思うのね。

 

 読専さんのほとんどは何も更新していない。すなわち、なんの通知が来ることもない。なのであなたは自分にとって大切という気持ちを伝える手段としてのフォローにはなっても、自分の執筆活動になんの影響もない。


 誰のこともフォローしていない人というのは何かのトラブルがあった人という印象か、ファンを大切にしていない人という印象しかないのよ。もしくは自分だけが読まれたいと感じている人か。

 相手が書き手だったら読み合いが嫌だからフォローしないというのは分かる。

 けれども、せめて純粋なファンくらいはフォローしてあげたら? とは思う。


 とはいえね、もしこれを読んでいるあなたが女性だったら、安易な行動はお奨めしない。トラブルに遭いやすいので、自分の身を守る行動を優先して欲しい。

 ファンに殺されたというニュースも結構あるしね。人は嫉妬で人を殺せる生き物。

 理性がない時点で人間とは言いたくないけど。

 その辺はホント気を付けて欲しい。

 おかしな人が多い世の中だしね。


 印象よりも命を守って。

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