テーマパーク①
ある日のこと。ユズリハはテーマパークへ行った。
開園と同時にジェットコースターへ向かって走り、列に並ぶ。
鉄でできた手すりのような柵によじ登る幼子たちを微笑ましく眺めながら、五分足らずの時間を待つ。
身長制限があるのだろう。ジェットコースター乗り場の手前には係員さんが二人いて、身長を測るためのカラフルな棒を持っている。
(親戚の
そんなことを考えていると、ユズリハの後ろに並んでいた父子がこんな会話をしていた。
「おい、いいか? 背丈を測るあのカラフルな棒の前に立ったらな、ちょこぉっと背伸びしろよ」
「うん」
「ぶふっ」
思いきり吹き出す。
結局、その子どもの身長でも普通にクリアできたようで、ジェットコースターが発射する直前にユズリハは父子へと話しかけた。
「背伸びしなくてもよかったですね。私の親戚にも小っちゃい子がいるので、同じこと考えてましたw」
——その後ユズリハは、このジェットコースターを五回連続で乗ったのだった……。
子どもに身長を稼がせようとする父→『テーマパーク①』
日々のオモシロこばなし ユズリハ @yu-zu-ri-ha
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