禁断の恋。ークラスの太陽と月ー

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禁断の恋、好きな人はまさかの…!?



俺、〝津村 海斗〟は広島県に住む地元の高校に通うごく普通の高校生だ。成績・運動神経などその他諸々、良くできるわけでもなく、悪い訳でもない。


両親は俺が3歳の頃に離婚している。

そして、俺には双子の妹がいる。その妹は母の方についていったらしく、顔も覚えていない。母は東京都出身らしいので、もう会うことはないだろう。


父さんは昔モデルをしていたらしい。その事もあり、俺は少しだけ顔が整っている。


俺のクラスには〝辻 空愛〟〝湊崎 麗華〟という美人がいる。その2人は頭も良くクラスでも男女問わず人気がある子だ。

辻の方は太陽と呼ばれ、湊崎の方は月とよばれている。


なぜならその2人は性格は真反対だからだ。だが2人でいつも一緒にいる。


辻はまるでギャルのようで、顔は整っているが髪は金髪、制服は気崩し、ネイルはすごく長い(((よくあんなに長い爪で生活できるなと思う。そして授業中もうるさい。


湊崎は本を読んでいることが多い。女子とはよく喋っているが男子と喋っているところを見たことがない。何より綺麗だ。パッチリした二重に、スっと鼻筋が通った鼻。顔が整っている。


クラスの男子は

太陽派(辻 空愛)・月派(湊崎 麗華)にわかれている。俺は湊崎派だ。


1ヶ月に1回ある席替えの日。

黒板に貼ってある席替え表を見ると、右端の一番後ろだった。俺の横はまさかの辻だった少しがっくりした、湊崎のほうがよかった…と思っていると辻が心を呼んだかのように

「ちょっとー 何不服そうな顔してるわけ?太陽の私が来たのよ?もっと喜びなさいよ!」と、

なぜか怒鳴られた…。


湊崎の席を探すと右端の1番前だった。「よかった、まだ近い」と思っていたがチャイムがなっても湊崎はこない、辻が先生に「麗華は?今日休みなの?」と聞いていた。

どうやら休みらしい。

「風邪かな?」と心配だった。

放課後、辻から「今日ダンスの日だから、プリント麗華に届けてきて〜!家の地図書いといたから」と意味のわからないことをいって帰ってしまった。


〝もう届けるしかない…〟


地図通り歩いていると海が見えた。少し海を見ようと思っていた時、「もしかして、海斗くん?」と後ろから声をかけられた。振り返ると湊崎さんがいた、俺はびっくりして「あっ、えと、体調大丈夫ですか?湊崎さん今日休んでたんで、えと、プリント届けに来ました!」と野球部の挨拶のような声で言ってしまった。

〝おわった。絶対変なやつだと思われた〟

とおもっていたら、「あ、私のために!?ありがとう!」と少し照れくさそうにしていた。

そして2人で海を見ながら喋っていると

「実は、前から海斗くんのこと気になってたんだよね」と顔を真っ赤にして言う湊崎さんに俺は動揺を隠せなかった。


「えっ、?お、おれ?!」

「うん」と恥ずかしそうに答える。


まさか湊崎さんが俺に気があるとは思ってなくて動揺してしまった。なので固まっていると、沈黙から湊崎さんが「ご、ごめん!こんなこと急に言って困るよね」といって帰ろうとしたのを止めようとした時


「あら、麗華?こんな所で何してるの?」と高い声が聞こえて振り返るとそこにはなぜか懐かしみを感じた湊崎のお母さんが立っていた。


「お母さん!仕事はもう終わったの?」

「えぇ、後ろの男の子は麗華のお友達?」


「う、うん!津村 海斗くんっていうの。」

俺の名前を湊崎が言ったとたん、目を見開いて、「あ、あなたが、…」と涙を流し始めたのだ。

なぜ俺は泣いているのかわからなかったが、湊崎のお母さんが「あなたの母親よ。3歳の頃に離婚してあの人ににあなたを預けたの、こんなに、大きくなって。」と涙を流していた。


俺は声が出なかった。湊崎もびっくりして目が泳いでいる。


つまり、俺たちは双子だ兄弟だ、…と冷静になった途端絶望した。兄弟は恋に落ちてはいけない。湊崎もそれにきずいたのか泣いていた。


もっと早くに知っていれば。


こんな気持ちにはならなかったのに。



一緒叶うことの無い恋。

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