第3話 ヨルムと言う男
最近、龍の臣下たちのローズへの溺愛が完全に俺にとって面倒くさいことになっている。
ほしいものは力づくてでに入れる。
そんな臣下たちがあのバラに手を出してみたいと思わないわけがない!
いろんな手腕で妹に手を出したいものはいくらでもいるわけだが。それが俺にとばっちりを受けてきている。
妹には知られたくないし、知らずに通すが、臣下というものたちに毎日絡まれている。
女である臣下はどちらかというと、ねっとりした熱い視線と無理に大人の身体を味わせようとしてくる。迷惑だと言っても、俺だってイイコトには関心は一応ある。身体と心がバランス取れないのだ。何故か男性からも色気があるねえとか嫌がらせにも近いことを言われることが多い。
しかしながら、龍にとって臣下に手を出したら困ったことになるのでは?という不安があった。だからそんな汲み取りをしないものたちは、みんな俺のことをヘタレと言っている。
剣の練習をしながらそんな感じの迷いを吹っ切ろうとしている時に彼はきた。
「そこから退いてくれないかヘミング。。」
何故か剣の練習場で邪魔しにきたヘミングを、剣呑に扱ってしまった。こいつが一番危ないと知るのはずいぶんあとだ。
「おやおや申し訳ないね。妹さんには今日は一日会えなくて残念だとお伝えてくださいね。」
「はいはい。仰せの通りに。さぁ退いてくれないか?」
ヘミングは一礼をしてその場を去る。
(あいつは本当何考えて俺たちのことを見張るように行動しているのかわからないけど悪いやつじゃないよな。。、、、多分。。)
後にそれを思った自分が悔しくて辛かった。
要は朴念仁な年頃の兄だった。
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