ジン
@pirikalua
第1話 思い出
大学の講義は一講目と三講目。
帰るのは面倒なので、カフェで過ごすことが多い。
聡と一緒にコーヒーを飲むのが恒例だ。
「なんかさー面白いことないかなあ」
聡がぼんやりと空中を見ながら、ぼやいている。
「面白いことねえ…で、どんな感じの」
「知らない世界のさあ。なんか面白そー
みたいなやつ」
「うーん。そういえば、面白いかどうかはわかんないけど、子供のころ不思議なことがあったよ。今でも鮮明に覚えてる」
「えっなになに!」
聡が身を乗り出した。
「5,6歳の時かな。小学校に入ってからだから、6歳の時だな。俺、小学校の時、朝礼で倒れたことあってさ、意識とんでて、なかなか目覚めなかったらしい。
打ち所が悪かった可能性もあるので、検査する予定だったみたい。その時見た夢だけは、はっきり思い出せる」
喉が渇いて水を飲んだ。
「どんな夢だよ!聞きたい!」
テーブル越しに圧をかけてくる聡に気圧されながら、隆は話し始めた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます