第20話 第一の絵画 解決
青はノノカと一緒にネットカフェに戻った。
合志は
「どうだった?上手く説明できた?」と2人に訊くと
「うん、ちょっとかっこよかったかな、青。」
とノノカ。
「素直に喜んでおくよ。よし、最後の仕上げだ。」
と青。
合志は
「うん、そうだね。もうこいつらに絶対にこんなことさせちゃいけないよね。ちょっと待って。運営者からは…、まだ返信来てないね…。」
青は
「わかりました。じゃあもう少し頑張りましょうか。奴らに警告を出しましょう。警察も動いていると思うし、それでこの絵画はクリアじゃないかな。」
ノノカが
「そうだね‼なんか “正義の味方”?みたいな感じがする‼めっちゃテンション上がってきた‼」
合志は
「青くん凄いよ、なんか計算ずくめみたいな気がする。知識も凄いし、それを実際やってのける。いいよ、私にできることなら何でも言って!」
「ノノカ、合志先輩、ありがとうございます。2人がいなかったら思いつかなかった計画ですよ。ではここからは見ていて下さい。」
青は合志のパソコンに向かって何やら5分ほど掛けて、ウィンドウを2つ立ち上げた。その2つのウィンドウにはあのテキスト型のSNSとほぼ同じものが映っていた。
合志
「これって、あのSNSを同時に立ち上げたってこと?」
青
「いえ、ちょっと違います。これはリモートログイン、と言って、まだインターネットがアメリカの大学、企業だけで使われていた技術の応用です。つまり」
ノノカ
「あの2人と繋がってるわけ⁉」
青
「その通り。これであのSNSのように、テキストだけだけど直接あの2人とやり取りができるわけ。もちろんこちらの場所がすぐに特定できないようにいくつかのサーバーを介して繋げたから、誰がやったかはまずわからない。でもあまり長い時間は繋げないからね、始めるよ。」
青は一呼吸置いてキーボードを打ち始めた。
『駒江中学校2年のCくん。同じ学年のAさんに掲示板でこんなやり取りをしていたね。
https://www2.holmes.xxxx(あのスクリーンショットが表示されるURL)
これは断じて許されない行為だ。警察がもう動き出している。
さらに今後もし同じようなことをやったら私が君のことをすべて
同じ文章をもう一枚のウィンドウに貼り付け送信し、2枚のウィンドウを閉じた。
「ふぅ。これぐらいでどうですか?」
合志
「完璧よ‼もうビビってあのSNS使えないと思うわ!」
ノノカ
「凄い凄い!青凄い‼」
青は
「なんか、力が一気の抜けた~。これで綾野さんが早く元気になってくれれば言うことなしだね。」
ノノカが声色を変えて
「青くん、おめでとう。最初の絵画クリアじゃ。しかも今までで最速じゃ。今廊下への扉を開けるぞ。
それと合志君が行っておるな。仲間にするんじゃろう?手続きはわしがやっておこう。では次も期待しておるぞよ。カッカッカ。」
眼の前に縦に長い楕円の光る枠が現れ、3人は絶望の廊下に戻っていった。
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