日記

@neve0_0

高校二年、冬(2024/01/22)

 ツイッターで流れてきた小説に触発されて、自分もまた小説を描いてみようと思った。のだが、文章を書くことに慣れていないので日記から始めてみようと思う。

 語彙力は無いし文才も無い。学もなければ恥もない。こんな人間がいていいんですか、いるんだから仕方がない。

 ただの馬鹿なにんげんの、等身大の気持ち悪さを残しておきたい。


ーー


 自分の為に生きてみたい、と思う。

 これは私の最近の目標。とはいっても、今だって別に他人の為に生きているわけではない。そんな素晴らしい人間になれる訳が無かった。

 ただ、日常のふとした瞬間に思う。

 私は今、私のためじゃない時間を生きている、と。

 じゃあ何の為に生きているのかと。何のためでも無かった。ただそこにある欲を消化するだけだった。

 自分の為に時間を使うことができないでいる。時間を使うのが下手くそだった。いつも頭の中にあるのは、自分が今、何をしたいか。寝たい、と思ったら寝る。ゲームしたい、と思ったらゲームする。

 将来のためだとか、自分のためだとか、そういう言葉は、きっとみんなを努力させる魔法の言葉なのだろう。でも私にはそんな素敵な魔法が効かなかった。何故か。自分の未来に関心が無いから。

 自分の将来像を想像することができないでいる。私には今しか見えなくて、今まで将来なんて考えたことが無かった。考えたことがないのに、考えさせられている。進路希望の紙を見るたびに、模試で大学コード表を見るたびに、考えさせられている。自分は何をしたいんだろう。将来、どんな仕事をしたいんだろう。

 こんなとき、「自分の興味関心」なんて言葉が私の周りを取り囲んでいる。そんなもの、無い。正確にはあるけれど、その中で仕事にしたいものは、無い。私の未来に、関心は、無い。

 諦めた夢がある。イラストレーター。今より一回り小さい頃に。これから高校受験というときに、先生から、「なりたいものになりなさい。その為に勉強しなさい」と言われた。なりたいものを考えた。それくらいしか思いつかなかった。母に言ってみた。生活が困ると言われた。うーん、そうか。じゃあ諦めるか。

 母の言葉は、生活という言葉は、私のその場しのぎの夢を折るにはあまりにも容易かった。

 結局なりたいものを見つけられなかった私は、モチベーションなんてものはなく、周りの子の空気を読んで勉強して、成績は落ちて、それでもギリギリ手の届いた高校に適当に入った。


 長くなってしまったが、つまりは自分の将来像を想像できない為に、私は自分の為に生きれないでいる。ただ、今ここにあるだけの存在でしかない。

 私がダメ人間である所以はここにあると思う。私の馬鹿な頭じゃこれくらいしか思いつかない。むしろここになければ困る。


 キラキラしていたのだ、自分の為に生きている人たちが。勉強だったり、仕事だったり、自分磨きだったり。彼ら彼女らは、きっとなりたい自分がある。私には、無い。

 私のなりたいものは全て、私を破滅させるものらしい。私が夢を口にするたびに、生活に困ると言われてきた。生活に困ってもいい、そのくらいその仕事が好きだと言えればよかったのだが、温室でぬくぬくと育ててもらった私に、お金のない生活はできない。社会の荒波になんて揉まれたくない。今まで通り、現状維持で、ぬくぬくと箱入り娘でいたい。

 だが時間がそうはさせてはくれないらしい。気づけばもう楽しい高校生活が終わろうとしている。前へ前へと追いやられる。私に、将来のことを考えさせる。

 楽をしたかった。楽に生きていたい。楽をしたい。楽になりたい。ーー死にたい。

でも受けた恩は返さなくちゃいけない。育ててもらった母親に、せめてもの親孝行をしなくちゃいけない。私の小さな小さな良心が精一杯心から叫んでいるので、未だ死ねないでいる。

そんな思いで、今を生きている。死にたい、楽になりたいと思いながら、生きている。


何になりたいのかともう一度問われれば、こんなことを考えない、キラキラした人生を送る真人間。


何の為に生きているかともう一度問われれば、それは死ぬため、だった。

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