第2話 2話 KAMI?

------------------------------------------------------------


『シュバイン・ロ~ック!!』


 突然聞かされる香ばしい歌。

 見せられる香ばしい決めポーズ。

 手描きのブタ鼻を、メガネにガムテープで貼り付けてる男。


「「「……」」」

 現状を理解出来ない俺たち3人。

 演奏が終わり、放心していたところ、1人の友人が動き出した。


「エクスキューズミー?」

 普段は馬鹿な、〝日本語以外話せない〟金髪エセ外人が、珍しく活躍してくれそうだ。

「サインくだサァ~イ」

 やっぱり馬鹿だった!

「ごめんね、私は名前を残すのが禁止だから、サインは断ってるんだ」

「握手だけでもォ!」


「違うよタケル。 今話すべきことはもっと別の事だよ」

 もう1人、見た目だけはイケメンな〝ロリコン〟が、会話の軌道修正をはかる。

「おぉ? ソーリー、空気読み間違えましたァ?」

「読み間違えちゃったね」

「おぉーやっちゃったネ!」

「「あはははっ」」

 馬鹿に残念イケメンが追加されだけで、会話が進まない。

 俺が司会進行かよ。


「で、あんたは神でいいのか?」

 壁一面を白いカーテンで塞いだ空間。

 悪鬼を倒し、死んだはずの俺たち3人。

 テンプレ通りなら俺たちを招いただろう、目の前のブタ(神)に聞いてみた。


「うんうん、君たち3人ともヲタだから、詳しい説明は要らないよね。正確に言うと、私は神ではないんだ。まぁでも便宜上〝KAMI〟と読んでくれたまへ!」


------------------------------------------------------------

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る