意味のある出会いと別れ

いちご大福

春を知った日から

第1話 嫌われないため

何気ない毎日、面白いことなんて何もない。でも私はそれで良い。朝起きて、学校に行って、家に帰る。何も変わらなくていい。何も変わらないで欲しい。そう思っていた。


今日も変わらず太陽が昇り、同じような一日が始まる。

学校に行くとクラスの友達と騒いでいるけど、それが楽しいと思った事はない。

「昨日のドラマ面白かったよね」とか

「芸能人の〇〇が…」とか。

クラス中で世間話が溢れていて、皆んな楽しそうに笑っている中で、私は面白くもないのに笑って、好きでもないドラマを「面白かったね」なんて話を合わせて。


(つまらないな)


自分でもくだらない日々を送っている事は理解しているけれど、私は、そんなつまらないモノクロのような日常を手放すことが出来ない。

嫌われたくないから。

話を合わせて笑っていないと。

毎日毎日、笑顔の仮面をつけて。

嫌われないために。

自分のために。

それでも、どうしようもなく疲れてしまう時がある。

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