着ぐるみ人間●レベルを上げなきゃ俺は狩られる
西園弘樹
第1話 目覚めれば
目を開けた暗闇の中、意識が覚めていると、目の前の視界に映る光景に彼は驚く事になった
「は、森!」
彼の視界にはどこを見ても、木、木、木、森しか思えない所にいた
「何でどうして、森の中に居るんだよ!あれ、いつ寝たんだ、思い出せない、なんで森に」
「キャーーー!まだ居たさっきの狼の魔物が!」
女性の声が近くから響きわたり、男の声も複数遠くから聞こえ始めた
「魔物!そんなのが居るのか、いやあれは空想の生き物だろ、あの女性は何を言っているだ」
彼が言葉を述べて居ると草むらを掻き分けて男達が次々と現れて、女性前に庇うように男達は現れて猟銃のようなものを彼に向けられていた
「は、何で銃口がこっちに向いてる、可笑しいだろ」
「なんだこいつは!人語を話しやがる」
「知性がある魔物か」
「じゅ、銃弾が効くのか!こいつに!」
「効くか効かないかは関係無い!撃たなければ殺されるのは此方だ」
男は叫びながら銃口を狼の魔獣らしき者に向けて発砲した
「ハア、撃ちやがった!」
彼は後に振り返り逃げ出した
「撃て!撃て!」
男の声で回りの男達は発砲を次々として、銃弾を必死で避けていた
「なんなんだ、なんなんだよ!」
彼は息を切らして湖のあるところまでたどり着いた
「水が・・水が・ある」
彼は必死で逃げたため喉が乾いていた、目の前の湖が見え駆け出した
「うま!水がこんなにうまいなんて、死物狂いで走ったからか」
雲から月が顔を出してきて月明かりが照らされ始めた
「え、・・・ハァ・・・なんだこれ」
彼は自身の手を見て驚いた、彼の手は爪が伸び毛むくじゃらだったからだ
「ハアアアアア!何これ、そうだ湖」
彼は湖を覗き込むと、彼の身体は全身狼の着ぐるみを着ていた、顔は狼のフードを被っていた、顔だけは人の姿だなのに撃たれたのだ、彼はフードに手をかけた
「なんで、なんで脱げない!」
彼は何故か脱げない狼の着ぐるみに心底言葉を叫んだ
「なんで脱げないんだーーー!」
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