DKが登校中に満員電車で集団痴漢に開発されて無理矢理イかされちゃう話

@tsuraraturatura

第1話

三鷹徹は悩んでいた。別段悩みがあるというわけではないが。

いつものように満員電車に揺られ、学校に向かい、将来何の役に立つのかもいまいちピンとこないようなことを何時間も学び、学校が終わったら塾でくたくたになるまで受験勉強をして、朝とは打って変わってがらんとした電車に揺られて帰路に就く。ちょっと前まではこの生活に大した疑問は持たず、判で押したような毎日にウンザリはしながらも自分なりに懸命に生きていたはずだったが。

徹は一人小さくため息を吐いた。

一体何が足りないのか。彼女でもできれば少しは生活に彩りが出るだろうか。と徹は柄にもないことを考える。徹に彼女が居たことは今まで一度もない。しかし、それは彼が女子にモテなかったというわけではない。実際、徹は今まで何人もの女子に告白をされたが、なんとなく乗り気にはなれずに、すべての申し出を断っていた。ふと、持っていた単語帳から目を離し、ガラスに映った自分の姿をまじまじと眺めてみる。なんで女はこんな見た目が好きなんだろう。喋ったこともない女子から告白されるということは徹にとって苦痛でしかなかった。


もう何もかもが疎ましい。こんな日常壊れてしまえばいいのに。

そんなことを願った瞬間、徹は自分の尻あたりに違和感を覚えた。誰かの傘でもあたってるんだろうか、電車が揺れるたびにもぞもぞと動いているような気がする。我慢できなくはないけど、単語の暗記に集中できないので、ぎゅうぎゅう詰めの電車内でその刺激から逃げるように身をよじるが、周りは運悪くガタイのいい中年サラリーマンばかりで身動きがとれない。そうこうしているうちにその傘のようなものは徹の尻をなめるように撫で始めた。


「……っ!」

あまりの出来事に声が出そうになるのをぐっと堪える。

痴漢だ! と叫びたい衝動に駆られたが、男である自分が被害にあっているなどと信じてもらえるとも思えず、ただひたすらに我慢をするしかなかった。

しばらくすると、その手の動きは次第に大胆になっていった。ついに手がズボンの中へと侵入してきて、思わず体がビクッとなる。下着越しに尻の穴付近をなぞられ、全身に鳥肌が立つ。嫌悪感に身を震わせながら、どうすればこの場を切り抜けられるか考えを巡らせるが、頭がうまく回らない。その間も執拗に責め立てられ続け、次第に腰回りの力が入らなくなってくる。

「あっ…」

とうとう抑えきれなくなった吐息のような小さな喘ぎ声が口から漏れてしまった時だった。

『まもなく~〇〇駅、〇〇駅です』

いつもの学校の最寄りに着いたことを知らせるアナウンスが流れる。この恥辱から逃れられると内心ほっと胸をなでおろし、降ります、と周りに声を掛けようとした瞬間、

電車が大きくカーブを描いた。バランスを崩して倒れそうになったところを、後ろにいた男性に支えられる。その時、徹の耳元で何者かが囁いた。

「逃がすわけないじゃん。」

え?と思った時にはすでに遅かった。次の瞬間、徹は後ろの男によって両手を押さえつけられていた。

「おいっ!!やめろ!!!」

徹は慌てて抵抗するが、相手の方が体格もよく力が強いため振りほどけない。

「徹くん、あんまり暴れると他の乗客に迷惑だよ?」

先ほどの痴漢のだ。まさか……と思い振り返ろうとすると、今度は別の男の手で口を抑えつけられた。

痴漢はポケットから何かを取り出した。徹はそれを見た途端に青ざめた。

それはいわゆる大人の玩具という奴で、バイブやローターといったような代物であった。

徹は必死になって逃げようとするが、両腕はしっかりと押さえつけられている上に、周りは通勤ラッシュの真っ最中で思うように動けない。

「じゃあ、まずこれ使ってみようか」

男はそういうと、手に持ったバイブのスイッチを入れた。ブルルルという音と共に激しく振動を始めたそれを徹の股間へと近づけていく。

徹は必死に足をばたつかせるが、全く意味をなさない。

そして、そのまま無情にもそれが徹の秘部に触れてしまいそうなところで、電車の扉が開いた。

もうここでやるしかない、と腹を決め、恥を捨てて扉の前に立っている乗客に

「助けて下さい!痴漢されてるんです!」

と叫び助けを求める。

乗客はハッとした表情を見せた。助かった、これで解放される…。そう安堵した瞬間全身の力が抜けて膝から崩れ落ちる。

ざまあみろ、これでお前の人生終わりだな。そう確信しながら後ろを振り返ったが、その男は余裕気ににやにやと笑っていた。

「君、ほんとかわいいね。」

男はそうつぶやいてしゃがみ込み、徹の顎をつかんだ。

「今からが楽しいのに。」



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