第1話 目的があるような無いような1

リステン王国王都の朝は早く、市場は活気に満ちている。人々が道を行き交いながら、買い物をしている。そこをゆっくり歩いている人影が見える、これだけの人波に揉まれながらも、まったく動じていないようでもあり、見ている人がいれば、何んだか気持ちの悪さも感じる光景である。


自分の事を客観的に解説してみたが、なかなかの光景だなぁ…と。

私は霊的存在です、名前は…事情があるため、説明が難しいですね…とりあえず霊的存在の私は見える人がいなければ、いないも同然の存在ですから、ゆっくり歩きながら市場を堪能中です。

簡素な作りの屋台は、色々な物が売られています。料理、酒や野菜果物、チーズ等の乳製品色々あり見ているだけで、わくわくしてきます!

肉類は、屋台でなく、店で売られており、何の肉かわからない塊肉や、生きた鶏等、色々売られています!あぁ、まさに生に満ち溢れています!楽しくて飽きる事がありませんね!

しかしこれだけ人がいながら、霊的存在の私に気づく人がいないのは、寂しい気分になりますね…

仕方がない事ですが、生きる事にどん欲で、エネルギーに満ちている人は、こんな曖昧な存在に注目しないものですからね!

さて、今日は何処に行きますかねぇ、予定があってないものですからね!霊的存在は。

行き当たりばったりで、このまま市場を見るか、それとも屋根の上の猫とのんびり日なたぼっこがいいか…

まぁ、ゆっくりいきましょうかね。

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