<神剣>とかいう強いスキルをもらった俺はどう考えてもどっかの主人公の当て馬な件

土井有栖

第1話 異世界転移ってまさにテンプレじゃね

俺の名前は西園寺 伊吹

そこら辺にいる普通の高校生だ

普通と違うところといったら少し容姿がよくてアニメと漫画が大好きなことくらいなものである


「いぶきくん!おはよー!」

「おっす、おはよう」

いつも通り通学路から教室に至るまでいろんな人に声をかけられながら登校をする


「おはよ、伊吹くん」

席について声をかけてきたのは幼馴染の四条 アカネ

幼馴染の贔屓目なしに見ても文句なしのし美少女である

「相変わらず茜は学校に来るの早いよな」

「はやくいかないと落ち着かなくてね」

茜と話してると教室の隅から

「あいつ、ちょっと顔がいいだけでいつも茜さんに話しかけられやがって」

「デュフフ、アカネたん今日も可愛いんだな僕がいつか君を助けてみせるんだな」

「うっ、わたしの中の秘められた力がっ!」

とかいろいろ聞こえてくるが最後のお前、なんか違くね


そんなこんなでてきとうに時間をつぶしていると

「それではお前ら、朝のホームルームを始めるぞー」

そんなことを言いながら覇気のない教師が教室に入ってきた

その直後、

「なんだ!この光は!」

教室の床に魔法陣のようなとものが現れて発光し始めた

やばいこの光はっ!

「伊吹くん!」

「アカネ!手を!」

俺とアカネが手をつなぐことができた瞬間

世界は光につつまれた



「ここは・・・」

目を開けるとそこはまるでアニメに出てくるような大聖堂が広がっていた

「お待ちしておりました

神の使徒様方

急な呼び出し誠に申し訳ありません」

そういって目の前にでてきたのは美しく長い金髪に豊かな双丘をもつシスター服をきた女性

「わたしの名前はエリクセイズ・シャルロッテ

気軽にエリスとお呼びください」

おっと、いきなりきれいな女性が出てきたことで目を奪われてしまった

クラスメイトも同じ状態らしくそれならばと

「それじゃあエリス、俺たちはどうしてここに連れてこられたんだい?」

代表して質問してみると

「それはいにしえより復活し、私たちの王国を滅ぼそうとしている魔王を神の使徒様方に倒していただきたいのです」

ほうほう、これはいわゆるお約束ってやつか

「魔王を倒したらもとの世界に戻れるというやつかな」

「はい、まさにその通りでございます使徒様」

まさにテンプレ通りだな


その時ようやく正気に戻ったのかクラスメイトの一人がヤジを飛ばすように言い放った

「でも俺たちそんなやばいやつと戦える力なんてないぞ!」


「ご心配ありません。皆様には世界を超える際に強力なスキルを授かっております。また、使徒様はこの世界の住民に比べてレベルの成長が早く簡単に強くなれるはずです」


するとおもむろにエリスは水晶球を取り出した

「この水晶球に触れていただければ、鑑定することができ皆様の持つスキルがご覧になれます」

しかたないか、誰も最初は怖いよな

よし、それならっ

みんな動かないので最初に見てもらうことにした

「貴方様のスキルは・・・

<剣神>ですって!!

あの全ての剣術スキルの頂点に位置していて、たった一振りで天を裂き地を砕くといわれる!?」

なんかとてつもなくすごいスキルをもらっちゃったぽい

「お、お名前を教えてくださいませ、使徒様!」

「あ、ああ。俺の名前は西園寺 伊吹だ」

「ああ、伊吹様。なんて甘美な響きなんでしょうか

後ほどじっくりとお話ししましょう!!」

そういって次々とほかの人も鑑定し始めていた


そしてみんなのところに戻ると

「さすが伊吹君ね!」

「やっぱりできる男はちげえぜ!」

「<神剣>ってぜってーつえーじゃんかよ!」

クラスの仲間が次々と声をかけてきた

「ありがとう、みんなもきっといいスキルを貰えるよ」

内心なんかやばそうなスキルをもらってどうしようと震えている

俺は小心者なのだ

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