天才で完璧な幼馴染からはもう既に逃げられなくなっていた
りと
第1話 転生
「ねぇねぇ、双葉くん!今日はどこに行こうかねぇ?」
「沙彩、朝早朝に突っ込んで来て言うことがそれか....?」
「まぁまぁ、既にお母さんに許可はとっているからね♪」
「ほーん、後でお母さんによーく言っておこうか」
....はぁ、一体どうしてこうなった?
俺、ここまで彼女に好かれたことをした記憶はないんだがなぁ。
俺はただ、彼女の話に合わせていただけだ、
いやまじでほんとに何もしていない。
でもまぁ、幼なじみである沙彩の存在は嬉しい、世界で1番大切な存在だ。
そしてこの幼馴染はこんな話し方ではあるが、0歳から喋ることが出来た、天才の中の天才である。
そして俺と沙彩は同じ病院で生まれ、一緒に育ってきた。
神童の2人として。
だが、俺は神童でもなんでもない、ただの凡人だ。
なのに何故そう呼ばれているのか。
それは俺が....
転生者だからだ───────
△▼
「はーーーっ、人生つまんねーなー」
俺は学校終わりの道を1人で帰っている途中、そんな独り言をこぼした。
「なんで毎日同じことの繰り返しをしないといけないのか、その理由が知りたいよなぁ」
とまぁ、人生負け組みたいな独り言をだが。
テストなんて、家で参考書開いて勉強すれば9割取れるんだから、行く意味無くないか?
俺は割とマジめにそう思っていた
だがもうひとつ、外に出たくない理由があった。それは───────
「あぁ......帰ってラブコメアニメを見たい」
そう、人生にそこまでの価値を見いだせてない俺が、唯一価値があるものがアニメだ。
あれは、俺が知らない世界を沢山見せてくれた。真っ白だった世界に色がついたかのような、そんな感覚だった。
「美人な生徒会長、ブラコンな妹、生意気な後輩、清楚なヒロイン....どれもいいけど、やっぱり幼なじみじゃね?」
俺はいつも負けヒロインとされる幼なじみのことが好きだった。
だって、小さい頃が主人公のことを思い続け、他の男なんて目に入らない、それが幼なじみヒロインだ。
それなのに他の女に目移りをする主人公は結構嫌いだったりする。
※双葉個人の意見です
「まぁ、全員が全員魅力的な容姿と性格をしているんだもんな。仕方ないんだろうな...モテたことない俺にはわからんが!」
いつも思うけど主人公って運いいよなぁ....はぁ。
とかいう、結構どうでもいいことを考えていた時だった。
前にいた女の子が、ながらスマホをしたがら赤信号なのにもかかわらず、渡ろうとしていた。
(えまって、横から来てるトラックに引かれるくね?)
トラックは物凄いスピードで向かってくる。
恐らく居眠り運転だろう。
そう思った瞬間、俺の足と手は彼女を庇いに行った。
ドガーーーーーン───────
そうして俺の体は空中に舞い上がった。
とてつもない痛みが俺を襲ってきたのもつかの間、痛すぎて痛覚が無くなったかのような感覚に陥った。
周りは一瞬の静寂の後、一気に発狂や悲鳴が聞こえてきた。
(あぁ.....俺の人生、ここで終わるのか)
本当につまらない人生だった。
むしろここで人を救えたことで、やっと俺の命に価値が着いたのかもしれない。
(せめて来世は.....価値ある命がいいな...)
そう思った瞬間、俺の意識は深い暗闇に落ちていった。
そうして俺は、目を覚ました。
......ん?目を覚ました?
そして周りは知らない女の人と男の人、そして周りの人がバカみたいにでかい
(.....んえ?)
アニメを沢山見てきた俺だからわかった、わかってしまった。
(あぁ、もしかして転生した?)
転生してしまったということに。
「あぁ、すごく可愛いな、この子は」
「えぇ、そうね。私たちの子供だもの」
この目の前で話している2人は父と母なのだろう。
そしてびっくり、俺は出産されてから1日程度らしい。
(なんでこの時期に転生させるのかねぇ)
この答えは、案外すぐに見つかった。
△▼
それから月日が流れ、俺は家に帰ってきた。
「ここが双葉の家だよ〜」
「そうそう、ここが俺らがこれから生きていく家だ」
俺らの家は、一軒家が沢山あるうちのひとつだった。
そして結構綺麗で、地味に嬉しかったりする。
そして俺たちが家に入ろうとした時、横にいた家族に話しかけられた。
「あれ、先輩方ですか?」
「おおっ、直哉と香織じゃないか!」
「はいっ、お久しぶりですっ!」
「ふふ、久しぶりね」
どうやらこの4人は先輩後輩の、関係らしい。
話を聞いている感じ。この4人は相当仲が良かったらしく、家を2つ挟んでの近所にしたらしい。
「うん、この子は....?」
「よく聞いてくれた、我が息子の双葉だ」
「可愛いでしょう!?」
「わ〜、すごく可愛いですねー」
4人の話が俺の話になった。
なんか話しかけられる未来が見えるなぁ〜
「よろしく、双葉くん」
「よろしくね!」
「.....よろ....ちく」
「「え?」」
俺は0歳の頃から知能指数が高いと言うことで長期に渡って入院させられ、既に1歳。
喋ろうと思えば喋れるが、まぁ念の為と言うやつだ。
どうやら父さん母さんはそのことを2人に話すと
「実は私たちの子もなんですよ」
「「......え?」」
「僕たちの子供も知能指数が異常なんです」
そうして、2人の両親は見せてきた、2人の子供と思われる子を。
「よろ....ちく」
「.....ん」
あとがき
数話やって好評だったら続くかも...?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます