第6話

 コートを羽織った上官は倒れた主人公に馬乗りになっていて、やがて彼から顔を離す。そして、ため息をつく。

上官「この銃で、どうやってみんな倒したんだろ……」

 そして上官は写真を撮る。壁をみつめると、撮った写真がすでに貼られている。

上官「まあいいか、もう一回」

 そういって上官が職員室から立ち去ろうとしたとき、上官の後頭部に大きな銃が突きつけられている。上官が振り返ると、主人公が大きな銃を握っていた。

上官「……ありえない」

 上官はまだ主人公が小さな銃を抱えて倒れている姿をみつめる。

上官「あなたは、もう」

 主人公の姿が、コートを羽織っていない上官に変わる。

主人公・上官「死んだ。何度も。あなたの夢の中で」

 大きな銃をつきつけた主人公が言う。

主人公「助からないらしいね」

上官「同情してくれるの?」

 主人公は頷く。

主人公「僕は、君だから」

上官「いいえ。君は、私のお人形」

 主人公は俯く。上官はその表情を見つめて笑う。

上官「お人形さん、どうするの?」

 お人形と言われた主人公は、答えた。

主人公「トリガーを引けばいい、でしたよね?」

上官「えっ」

 銃声とともに、上官の目の前が真っ暗になる。そして、手を握られ、抱き抱えられる。何か、声が聞こえた気がした。

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