第6話 よくない魔法
僕も小さな頃は普通に暮らしていました。むしろ少しお金持ちでした。六年くらい前だから五歳頃までかな。
でも、僕が使う魔法がよくないものだとわかってからは、辛い生活に変わりました。近所の人が石を投げてくる感じです。
お父さんもお母さんも最初は頑張ってくれました。でも、次第に、頑張れなくなりました。僕をどこかへ預けました。そのどこかも、他のどこかへ僕を預けました。
寂しいけど、僕もお父さんたちの気持ちはわかります。僕には小さな弟妹がいたから。あの子たちを守らなきゃいけないから、仕方なかったのはよくわかります。
寂しいけど。
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