日経新聞の一文の長さが40字である理由

@narugakuruga

本文

私は文章を書くことが苦手で、議事録やパワーポイントのレビュー時の修正箇所が多い。そこで、良い文章に潜む法則性を見つけるため、日経新聞を手に取った。


まず、一文の長さを数えてみた。

平均的な一文の長さは、約10文字の行が4行程度、合計40文字程度あった。


極端に長い文や短い文は少なく、ほぼすべての文が30から50文字程度に収まっていた。たまに20文字程度の文も見かけたが、割合は少なく、体感的に1、2割程度であった。


なぜ文の長さが一定になるのだろうか。

その理由を探るため、今度は一文の構造に注目してみた。


一つの文は主語と述語、補足説明をする修飾語で構成される。

接続後や句点を用いることで、2つの文をつなげることもできる。


調べてみると、40文字程度の文の多くは、20字程度の二文に分割できることが分かった。つまり、20字程度の二文が結びつくことで40字程度の文になっているのだ。


三文以上がつながることが稀な理由は、可読性が落ちるからだろうと容易に推測できる。ではなぜ、二文に分けられるのにわざわざ一文にまとめられるのだろうか。


それは、冗長性を省き、スムーズに解釈できるようにするためではと考えた。

一文にまとめた場合と二文に分けた場合の違いについて、例を挙げて考えてみる。


~~~

三文以上がつながることはまれである。なぜなら、可読性が落ちるからだ。このことは容易に推測できる。40字程度の文は2文に分けられる。しかし、わざわざ一文にまとめられる。それはなぜだろうか。

それは、冗長性を省くためだ。この結果、スムーズに解釈できる。私はこのように考えた。

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破線内の文は、先に書いた文章と同じ内容を、短い文に区切って書いたものだ。

文章が細切れになっていて、小さな子供やロボットのような印象を受ける。


短文ではすべてを説明できないので、こそあど言葉も増えている。このため冗長的な表現がふえ、論理的なつながりをスムーズにとらえることが困難になる。


今まで一文の構造について考えてきたが、次は一段落の構造について調べてみた。

すると、一段落は2個(たまに1,3個)の文で構成されていることが分かった。


文章と文章の関係も、順接や逆接、結論と根拠、原因と結果、抽象と具体、事実と意見、事実と補足など様々である。人間は二つの文の関係性なら容易に理解できるが、三つ以上の文の関係性を瞬時に理解することは難しいのだろう。


パワポではまた勝手が違うと思うが、今回発見した法則を少しでも仕事に活かしたい。

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