第11話 時代の流れからラノベの新トレンドを読み解いてみた!

 先週のニュースでは日本株価が過去最高値をマークしました。その他、ニセコはバブリー、春闘は大幅ベースアップを謳い、2024度は華やかな1年になりそうです。

 また、およそ5年前から人不足で新卒の初任給が大幅アップされ、少なくとも今の20代はお金に困っていません。むしろ、コロナで多くの制約を受けた為に遊び方を知らず、お金があるのにネトゲに課金するなど使い方を知らない若者が多いのではないでしょうか?


 以上の考察から、これからのラノベの新トレンドは、『現実的で、未来に希望が持てる作品』だと私は推測します。


 理由を説明する前に、ちょっと過去を振り返ってみましょう。

 現時点での流行りは「異世界転生で現実逃避系」だと思います。

 そして、これらが流行った理由は、就職氷河期から始まる賃金停滞、直近ではコロナ禍など時代の閉塞感がもたらした「現実がダメなら異世界で夢に浸ろう」という思考が働いたのではないでしょうか?


 しかし、この閉塞感が無くなった時、「現実がダメなら異世界で夢に浸ろう」という思考が働くでしょうか?

 周りが、買い物だ! 美味しい料理だ! 旅行だ! ドジャースだ! と騒いでいる中で、死んで異世界でスカッとする話を求めるでしょうか?


 これからのトレンドを語る前に、今の10代、20代の立場に立って、もう少し現状分析をしてみます。

 彼らの置かれた状況は、閉塞感からの脱却を身を持って体感していく立場にあります。


「あぁ~、こんな面白い事があるのか?!」


「オレもやってみたい。でも勇気が……」


「誰か背中を押してくれないかな〜!」


 こんな感じではないでしょうか?


 つまり、異世界から現実世界に飛び出す勇気をもらえる作品です。一言で言うと、『現実を立て直す作品』です。


 トレンドとは、前にも述べましたが全く新しい物にはなりません。以前の流行った要素を継承しつつ、ゆっくりと新たなトレンドを形成していくと思います。なので、異世界要素は残し、後ろ向きなやり直し要素は排除しつつ、前向きで元気になれる要素、現実要素や憧れ要素を持った作品が、これからのトレンドになってくると思います。

 また、AIが進化を遂げる昨今、異世界でチート知識をひけらかす内容は、滑稽なものに映るのではないでしょうか? それをするなら、発展途上国で日本の知識を使って助けてあげなよ! ってな事になるかも?


 最後にまとめると、現代に巣食う悪を滅ぼすヒーロー、しかし熱血ではなく知恵と勇気を使って、楽しく仲間と協調しながら、明るい未来を掴んでいく物語が台頭すると予測しますが、皆さんはどう思われますか?


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