第12話「The 妹属性」

月明かりにうっすらと照らされながら、守里と蓮花の2人は、家に到着した。



ガチャ




守里: ふぅ…ただいま〜



蓮花: ただいま!



結真: あ、2人とも!!



桜: おかえり!



美月: おかえり!



結真: もう蓮花、心配したのよ!💢



蓮花: ごめんなさい。



守里: まぁまぁ結真姉さん、無事に帰ってきたんですから…クション!



結真: あら守里!びしょ濡れじゃない!



桜: 大丈夫?!



美月: 早くお風呂に入ってきなよ、風邪ひくよ。



守里: そうだね、じゃあ僕はお風呂に行ってくる。



結真: 蓮花は私達とお話しようね。




ゴゴゴゴゴゴ




蓮花: う、うん(怖っ…お姉ちゃん。)




蓮花は結真から溢れ出るオーラにビビりながらも、結真達について行った。




結真: はぁ、守里もあんな雨の中、無茶するんだから。



桜: だね。



美月: で、蓮花は何してたの?



蓮花: うん、それは…




蓮花は守里とのやり取りを結真達に話した。




結真: そうだったの…



桜: よく守里君は蓮花を見つけられたね。



美月: 確かに…



結真: にしても「僕が絶対に守るから」「家族は絶対に傷つけさせないから」か…中々カッコいいこと言うじゃない。



桜: 守里君…



結真: 蓮花はもう大丈夫?



蓮花: うん!守里君のおかげで!



結真: そっか、蓮花も前を向くことができたんだね。



桜: 良かった。



結真: よし、改めて、家族一致団結して頑張って行こう!!



美月 桜 蓮花: おー!!!




その頃の守里は…




!!!!



守里: お、なんか盛り上がってんな。




しっかし、咄嗟に口から出ちゃったけど、絶対に守るか…


ちゃんと家族を、大切な人を守らなきゃ。




そのためにはどんな手段でも使おう。




ボチャン




守里: よし、上がるか!ってか森田さんにお礼の電話をしなきゃだな。



◇◇◇◇◇



翌日




「お兄ちゃん起きて!!!」



守里: う、うん。



「こうなったら…」




ドスン




守里: ウグッ!!!



「お兄ちゃん起きてよ!朝だよ!!!」




なんか、デジャブを感じる…




守里: 起きる、起きるから…




守里が重たい目を擦りながら開けると…




蓮花: お兄ちゃんおはよ!!



守里: え!蓮花さん?!



蓮花: ほら、早く下に行こ!お兄ちゃん!



守里: しかもお兄ちゃんって…



蓮花: え、お兄ちゃんって呼ぶのダメだった…?




下からキュルキュルな目が、守里を襲う。



そ、その顔はズルい!




守里: いや、嬉しいよ!



蓮花: じゃあ、お兄ちゃんって呼ぶね。あと、蓮花さんって何か距離感じる…



守里: なら蓮花ちゃんでどう?



蓮花: フフン、今はそれで良いよ!!じゃ行こ!!




距離が縮まった2人はリビングへ。






ガチャ




守里: おはよう〜



桜: 守里君おはよう。



美月: おはよ!



結真: お、守里起きてきたか。蓮花ありがとね、起こしに行ってくれて。



蓮花: もちろんだよ。だって蓮花のお兄ちゃんなんだから!!



守里: 笑、ありがとう。



桜: (さくもお兄ちゃんって呼びたいけど…)



結真: さ!2人も朝ご飯を食べて!



守里 蓮花: はーい



結真: そういえば、今日は日向子ちゃん来ないね。



桜: 確かに…



蓮花: 蓮花達の目覚まし時計…



美月: 笑



結真: もうそんなこと言わない笑



守里: それなら、昨日、結真姉さん達がいるなら、僕を起こすために早く来なくても良いって日向子が言ってた。



結真: あら、そうなのね。



蓮花: これからは蓮花がお兄ちゃんのこと起こしてあげるから!!



守里: 僕は朝に弱いから助かるよ。



結真: (もう蓮花は守里にベッタリね笑)





そして、各々が準備を終わらせ、美月が家を出た後。



ピンポーン




結真: 日向子ちゃんじゃない?



守里: そうかも。




守里は玄関に向かう。



ガチャ




日向子: お!守里、ちゃんと起きてるな。おはよ!!!



守里: おはよう!日向子。



日向子: よし、学校に行こ!!



守里: うん!



蓮花: あの!



守里の後ろから蓮花が顔を出す。



蓮花: 蓮花も一緒に行っても良いですか?



守里: 良いよ!日向子もOKだよね?



日向子: そりゃもちろん!!良いよ!!!



蓮花: やったーー!!




守里達はリビングに戻り準備を終わらせ、再び玄関へ。




守里: じゃあいってきまーす!



蓮花: いってきまーす!!!



桜: いってきます。



結真: いってらっしゃい。




ガチャ




日向子: さぁ今日も一日頑張って行きましょう!!



蓮花: おー!!!



守里: 蓮花ちゃんは日向子に負けないぐらい元気だな笑



桜: だね笑



日向子: 蓮花ちゃんは能中に通ってるんだよね?



蓮花: はい!



日向子: 学校楽しい?



蓮花: 毎日楽しいです!!お友達もいますから!



日向子: 良いね!!今度そのお友達ともぜひ会わせてね!!



蓮花: うん!



桜: さくも能中出身だけど、守里君達はどこ中出身なの?



日向子: 私達はね、伊衛能第二中学校だよ!



蓮花: 二中ですか。



守里: 誰か知り合いいる?



蓮花: んーん、二中には知り合いはいないかな。



桜: 能中とは離れてるからね。



日向子: 蓮花ちゃんはさ、来年能高に来るつもりなの?



蓮花: はい!今のところ、そうです!お姉ちゃん達もいるし、何よりお兄ちゃんがいますからね!!



日向子: そっか!




と、話しながら歩いていると、能中前まで来た。




蓮花: じゃあ、蓮花はここで!



守里: うん、学校頑張ってね。いってらっしゃい!



日向子: いってらっしゃい!!



蓮花: いってきまーす!!




そう言って蓮花は走って行き、守里達3人は再び歩き出す。




守里: そういえば、桜ちゃんは部活とか決めてるの?



桜: うんうん、まだ決まってない。守里君はどの部活に入ってるの?



守里: 僕は部活に入ってないよ。



桜: え、そうなの?



守里: バイトがあるからね。



桜: いつからバイトを?



守里: 高校からだよ。



日向子: ちなみに私はバスケ部!!さくちゃんどう?!バスケ部入らない?!!!



桜: え、いや、その〜



守里: ほら、日向子。お前の圧に桜ちゃんビビってんじゃん、やめてあげな。



日向子: はーい!ごめんねさくちゃん。



桜: いや、大丈夫ですけど、さく運動苦手だから…



日向子: そっか。ならしょうがない!!新入部員欲しいんだけどな〜



守里: それなら紗耶ちゃんがいるじゃん!



日向子: うん、それはもう確定事項なんだけどね。人数が欲しいんだよ!



守里: じゃあ、これから勧誘頑張りなよ!



日向子: イェッサー!!!!



◇◇◇◇



放課後



教室



特に何も起こらず、学校生活が進み、放課後になる。




剣崎: はい!今日もみんなお疲れ様!さようならって言いたいところだけど、今日は委員会があるから、みんな集合場所に向かってね〜




とうとう、この時が来てしまったか…


朝は、蓮花ちゃんと仲良くなって、嬉しかったけど、この委員会が近づくに連れて、テンションが…




守里: はぁ…



飛香: まだ、ため息ついてんの?



守里: だって、行きたくないんだもん。



飛香: 若月さんもいるんだから、大丈夫だって。



守里: だとしてもさ、去年の風紀委員の活動を見てるとさ…



飛香: 笑、まぁ大変だよね。



守里: はぁ…



飛香: 元々は余り物でいいやとか言う、くだらない考えを持ってた守里が悪いんでしょ笑、自業自得だよ。



守里: 昨日の僕を恨みたい…



飛香: さ、もう時間も時間だから行ってきな!



守里: うん。




守里は渋々立ち上がる。




あ、美月さんを連れてかないと。




守里: 美月さん行こうか…



美月: うん。(守里君のテンション低…)



守里: はぁ…



美月: 守里君どうしたの?



守里: いや〜ちょっと、これからの委員会が心配でね。



美月: え、そんなに風紀委員って大変なの?



守里: うん。



美月: そうなんだ…



守里: まぁ美月さんは僕がサポートするから、何とか頑張ろ。



美月: うん。




こうして、守里と美月は風紀委員に向かった。





to be continued

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