第9話「さくちゃんのお友達」

ガラガラ




剣崎: みんな、おはよう!!!



「おはようございます!」



剣崎: 今日も、元気よくいきましょう!!ってことでまずは、皆さん気になっているであろう…転校生の紹介です!!!



「おー!!」



パチパチパチ



剣崎: じゃあ、入ってきて良いよ!




ガラガラ



剣崎先生がそう言うと、美月が扉から入ってきた。




「めちゃくちゃ美人じゃん!!」



「可愛い!!!」



「仲良くなりたい!!」




やっぱそういう反応になるか。


白城家は全員が本当に綺麗なんだよな…




剣崎: 白城さん、自己紹介してもらっていい?



美月: はい。伊衛能第三高校から来ました、白城美月です。よろしくお願いします。



剣崎: みんな仲良くしてあげてね。白城さんは後ろの、あの空いてる席に座って。



美月: はい。



剣崎: 山室さん、隣だから、色々と頼んだよ。



飛香: はい。頑張ります。




そうして美月は飛香の隣の席に座った。




飛香: えーっと、白城さん、よろしくね。



美月: はい、よろしくお願いします。



剣崎: やっとクラス全員が揃ったところで、委員決めをしましょうか。




僕は余ったやつでいいかな…




剣崎: じゃあまずは、学級委員の男女1組だね。やりたい人いる?



??: はい!



剣崎先生が呼びかけるとすぐに、1人の女子生徒が手を挙げた。



剣崎: 川嶋さん、よろしくね。



川嶋: はい、頑張ります。



剣崎: あと男子がもう1人必要なんだけど…



春時: じゃあ俺やります!!!



剣崎: OK〜!!木村君頼んだぞ〜!!



春時: 頼まれました!!!




そして委員決めは進んで行き…




剣崎: えーと、残りは風紀委員の男女1組なんだけど…




やっぱりこれが余ったか。


この学校の風紀委員は特殊で、誰もやりたがろうとはしない。




剣崎: まだなんの委員も決まってない、森崎君と白城さん、お願い出来る?




しょうがないか…




守里: はい、わかりました。



美月: 私も問題ないです。




美月さんとか…まぁ良かったかな。




剣崎: みんなが早く決めてくれたおかげで、朝のHRの時間で委員決めが終わったよ。よし!もうすぐ1限目始まるから、準備してね。今度から学級委員に号令をしてもらうから、終礼までにどっちがやるか決めといて。



川嶋: はい。



春時: 分かりました!



剣崎: 頼んだよ。




そう言って、剣崎先生は教室を後にした。



すると、美月のところに人が集まってきた。




守里: やっぱ転校生は質問攻めに遭うよな…




そう思いつつ、守里は美月を見る。



ん?美月さん、みんなの質問に答えてはいるけど、表情が暗いな…


もしかして、こういうのが苦手なのか?


う〜ん…おせっかいかもだけど。



守里は静かに席を立ち…




守里: あ!もうすぐ時間だな、席につかないとだ。




そう言って再び席に着いた。


すると、その声を聞いて、美月のそばに集まっていた人々が自分の席に戻って行った。




飛香: なにいきなり、大きな声出してんのよ笑



守里: 別に笑



美月: …



◇◇◇◇



4限



キンコンカンコーン




先生: お、もうこんな時間か…今日はここまでだ。学級委員号令!



川嶋: 起立!礼!!



「ありがとうございました。」



先生: はい、ありがとうございました。ちゃんと復習しとくんだぞ。




そう言って先生は教室を出て行った。




守里: やっと昼休みか〜




一応、美月さんに話しかけとこうかな。



守里は美月の席に向かう。




守里: 白城さん、風紀委員一緒に頑張ろう。



美月: うん。



飛香: 隣だから、分からないことあったら聞いてね。



美月: ありがとうございます、山室さん。



飛香: 別に同い年だし敬語じゃなくて良いよ。それに飛香って気軽に呼んで良いから。



美月: 分かった。よろしくね、飛香さん。



飛香: うん。




この調子で飛香と仲良くなってくれると良いけど…




日向子: 守里!あっしゅん!春時!お昼行こ!!



守里: うん。




美月さんも誘おうかな…



守里は再び美月を見るが、美月は顔を伏せる。



う〜ん…この様子だと断られるか。


あんまり、学校で僕と一緒にいたくなさそうだし…




守里: じゃあまずは、1年の教室に行かないと。



飛香: そうだね、その例の、さくちゃんって子にも早く会いたいし。



春時: よし行こうぜ!!




そうして4人は教室を出ていった。


その背中を見つめる美月。



美月: (1年の教室、さくちゃんっていうことは、守里君は桜とお昼ご飯一緒に食べるのかな…私も…いや、目立ちたくないし1人で食べよう。にしても、朝の守里君、私を助けるために、あんなこと言ったのかな……さすがにそんなことはないか。)





1年フロア




日向子: なんか懐かしいね!!



飛香: そんなこと言ったって、まだ1ヶ月ぐらいしか経ってないでしょ笑



日向子: そっか、それもそうだね。しかも、内装は2年フロアとそんな変わらないし。



守里: この学校はどの階も同じ構造だから。



春時: ちょっと面白味ないよな笑



飛香: でも、この教室校舎以外にも色々あるし、広いじゃん。



守里: 移動教室は大変だけど笑




そんなことを話していると、1組の教室に着いた。



ガラガラ




守里: えーっと…



春時: 紗耶、いる?



そう春時が、教室の中を見渡しつつ、呼びかけるとすぐに、教室の前の方の席に座っていた、春時の妹の紗耶が反応した。




紗耶: あ、兄貴、なんで来たの?それに守里先輩まで///



春時: いや一緒に飯食おうと思って。



紗耶: マジで?!行く行く。でも1人友達も一緒でいい?



春時: 良いよな?守里。



守里: もちろん。



紗耶: やった!よし行こ!さぁちゃん!



菊山:うん!




紗耶が座っていた席の隣に立つ、ショートカットの女の子が、笑顔で返事する。




守里: あの紗耶ちゃん、白城桜ちゃんって子を呼んでもらっていい?



紗耶: 白城さんですか?分かりました。




そう言って紗耶は、教室の奥の方で隣の席の柿谷と喋っていた桜を連れてきた。




桜: あ、守里君。お昼ご飯一緒に食べるんだったね。すぐに行くから。



守里: ちょっと待って。今さっき喋ってた子は、お友達かな?



桜: うん。朝に話してた同じ中学校の子だよ。



守里: そうなんだ。ならあの子も一緒に連れてきたら?



桜: え、良いの?やった。かっきー!




桜は名前を呼びつつ、柿谷のもとへ駆け寄る。




柿谷: なに?さくちゃん。



桜: これから一緒にお昼ご飯食べたいんだけど、どうかな?



柿谷: もちろん良いよ。



桜: でね、さくのお兄さん達と一緒なんだけど、大丈夫?



柿谷: うん、そのお兄さん達が大丈夫なら問題ないよ。



桜: なら行こ!!



守里: よし自己紹介は後にして、まず購買に行こうか。




そうして守里達8人は、購買へと向かった。


ちなみに日向子は、守里に昼食を奢って貰う件を完全に忘れていた。



そして、いつも昼食を取っている中庭へと向かった。





中庭



中庭にポツンとあるベンチに8人が腰掛ける。




守里: じゃあ、食べながら自己紹介しようか。まず僕は、森崎守里。桜の兄です。



日向子: 次、私〜!!私は南雲日向子!みんな日向子ちゃんって呼んでね。




1年生に、ちゃん呼びはキツイだろ笑




飛香: 私は山室飛香。呼び方はまぁ、呼び捨てじゃなければ何でも良いよ笑



春時: 俺は"木村春時きむら はるとき"。紗耶の兄だ。キラン




なんかちょっとカッコつけてんな笑




守里: 次、桜ちゃん、お願いしていい?



桜: はい! えーっと、白城桜です。よろしくお願いします!




元気に言えたな、良かった。




紗耶: 木村紗耶です。このバカの妹です。やんちゃんって呼んでください!



春時: おい紗耶、バカとはなんだバカとは笑



紗耶: まぁまぁ笑




相変わらず仲がいいな。


紗耶ちゃんはスタイルがよく、モデルのような美人さんだ。


ちなみに、そんな紗耶ちゃんの兄である春時も、掘り深めのイケメン。


あと、ここだけの話、紗耶ちゃんは春時をバカと言っているが、紗耶ちゃんも春時と同じくらいバカ。




菊山: じゃあ次は私ですね。"菊山沙也加きくやま さやか"です。さぁちゃんって呼んでくれると嬉しいです。



柿谷: 私が最後ですか。柿谷遥華と言います。さくからは、かっきーと呼ばれているので、みなさんもかっきーと呼んでください。




やっぱ美人の周りには美人が集まるもんなんだな。


柿谷さんも菊山さんも、かなりの美人さんだ。




守里: 菊山さんと、柿谷さんよろしくね。



菊山: もう守里先輩、さぁちゃんって呼んでくださいって言ったじゃないですか〜



守里: いや、さすがに急に、さぁちゃん呼びは…



菊山: じゃあ次から話す時は、さぁちゃんでお願いします。



守里: 分かったよ笑



柿谷: なら、私も、かっきーでお願いします。それにしても、さくちゃんにこんなカッコいいお兄さんがいたとは、知らなかったです。



桜: 知らなくて当たり前だよ、かっきー。だって昨日から、さくのお兄さんになったんだもん。



菊山: え、そうなの?!



柿谷: どういうことですか?



守里: 親が再婚したんだよね、それで昨日お互いのことを知ったんだよ。



紗耶: なるほど…



飛香: 昨日知ったって…そんな急だったんだね。



守里: めちゃくちゃびっくりしたよ笑



春時: にしてもこんな可愛い妹ができるとはな笑、良かったじゃねぇか、守里よ〜



守里: それはホントに、桜ちゃんが妹になって良かったよ。



桜: ///(守里君も私のことを可愛いって思ってるのかな…)



飛香: (ん?この反応は…いや、これは単純に…)



守里: とか言いつつ、春時も可愛い妹がいるじゃないか。



紗耶: え///守里先輩、紗耶、可愛いですか?



春時: こいつのどこが可愛いんだか…



パシン



春時: 痛っ!お前実の兄の頭を叩くなよ。



紗耶: あぁ?💢、ちょっと黙っとれ!



春時: は、はい…




相変わらず春時は、紗耶ちゃんの尻に敷かれてるな笑




紗耶: 守里先輩、どうですか?キラキラ



守里: 可愛いと思うよ。



紗耶: やった!



菊山: じゃあ私はどうですか?



守里: う、うん可愛いよ。



菊山: ウフフ



飛香: ギロ💢



日向子: グルルルル



守里: なに2人とも睨んでるの?後輩が怖がってるよ笑、日向子に至っては、獣かよ笑



日向子: ふん!モグモグ



柿谷: (なるほど、そういう感じか…キラン)




みんなで楽しく昼食を終えた。





to be continued

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