第2話 魔王として、シュテルクストとして、

まさかのできた。

異世界転生!

とりあえず現状を確認しよう。

周りは人間じゃない、明らかな人外がいるぞ。

でも別に自分自身は人間…なんか羽が生えてね?

まあまあ転生できたんだし良しだ。

父?「おお、可愛い男の子が生まれたぞ」

母?「ええ、そうですね」

なんだかありきたりな会話をしているこの二人が親かな。

と言うか日本語じゃないけど、会話が聞こえる。

こりゃ便利だ。

と言っても赤ちゃんじゃやることが限られるな。

あっそうだ、泣かないと。

僕「おんぎゃー」




五歳になった。

僕の名前はラド・シャルロット。

まあそんなことはどうでもいい。

そんなことよりもとんでもないことが発覚した。

僕は魔王の子供らしい。

僕のやりたいことは裏でめちゃくちゃ暗躍し敵をバッサバッサをなぎ倒していくようなのを目指していたのに。

それが魔王だと!?

魔王がまだ力だけでねじ伏せるとかならまだしも、政治とか面倒ごとに関してのこともちゃんとやらなくちゃいけない、そもそも魔王は弱くていいとか。

僕の求めていることと全然違う。

そもそも魔王の政治とか前世の知識が役にたつわけないじゃないか!

とりあえず落ち着こう。

まあそんな文句をずっと思っていてもしょうがないしな。

正直全部をすっぽかして逃げるというのも手だとは思ったけど、表は魔王、裏では謎の存在、最強シュテルクストと名乗ろう。

それはそれでまた面白い。

むしろこの立場を利用するのだ。

それに前世の知識と芸術をうまく組み合わせられたら、おそらく世界の頂点まで、いやそれ以上だろう。

暗躍者、なんてかっこいいんだ。

さらに異世界といえば武闘。

やっぱりそこらじゅうで乱戦とか起こったりするのかな。

そこにシュテルクストとして参上し、血祭りにする。

そこで、僕はこう言う。

「我が剣により断罪する」と。

それを実行するにはまず力を鍛えなくちゃいけない。

前世でもなかなか鍛えたけど、全部リセットされちゃったからまた0からだけど。

0から始めるのは大変だけど、僕にはわかる。

体の中で魔力が通っている。

魔力…前世ではなかったものだ。

魔力を剣や体に込めると、相当の力を発揮するそうだ。

そしてその力を頭の中で物質で

ただ他の人(?)のを見た感じ、剣術はあるにしろ結局は魔力を思いっきり使って相手にぶつける、といったような感じだった。

もちろん剣技が色々あったり、どのように攻略していくかはあるけれど、最終的に魔力をたくさん使って戦っている。

そして魔法、この世界には魔法がある。

しかし火、水、風、土などを出せるだけ。

質などは結局魔力量をどれだけ入れれるかだけで変わるという。

なんともつまらん。

それに魔王と言っても出来ることは飛べるぐらいしかないのか。

まあ便利ではあるけど。

とりあえずもうするべきことは決まったな。

一つ目は魔力をとにかくあげまくる。

まあ魔力と魔力のぶつかり合いの時とかは純粋に力が上のほうが勝つからね。

それに魔法を使う時も結局魔力量が大事だし。

二つ目は剣術についてあげる。

せっかくの異世界だし魔法もいいかなとおもったけど、剣のほうが格好いい、そう思った。だから剣術に秀ででおかないと上にはいけない。

三つ目は身体の底上げ。

とにかく体力をつけて、体のありとあらゆることを鍛えまくる。

足の速さ、跳躍、スタミナ、柔軟、体の丈夫さ、純粋なパワー...。

結局身体がちゃんとしてないと魔力とかについてこれない可能性もあるしね。

そして最後四つ目が魔力についての扱いかた。

僕は試しに自分の持ってる、小さなナイフに魔力を通してみた。

するとナイフの魔力をじっーーーーと、ずーーーーと、集中してずっと見ていたら僅かながらにナイフの強度についてを確認できた。

全体的にてきとうに流すとバランスよく流れず剣として少しばかり強度が落ちてしまってる。

ではこれを全体的に安定に流せば、少しの魔力で強い強度の武器になった。

となると、魔法も魔力の使い方次第では格段に技の性能が上がるのかもしれない。

あっちの世界では才能がなく、時間もなく、僕の夢は叶わずに何もできなかった。

でもこの世界でなら、夢に到達し、自分のやりたい厨二心を揺らす誰もが一度は憧れたことができるのではないか!

さあとにかく特訓だ。

努力なら僕は誰にも負けない。

夢のためなら絶対に折れない。

僕の夢は永遠と終わらないのだ。

おっとそれに一応政治についても勉強しなくちゃね。

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