お酒

いつも夢をみる。


宅浪を終えてひとり暮らしを始めて

約束通りあなたが

私の1人で住む家に泊まりにくる。


晩御飯の話をしながら買い出しに行って

先ん立って決めていたお酒をこっそりと

いたずらでもするようにカゴに入れて

2人、何も無い顔で会計を済ませて

店を出て

見合って笑う。


でも帰り道の10数分の距離で

なんだかとてもいけない事をしたようで

たちどころに緊張してしまって

ギチギチとした足で家に着く。


私の方が先に生まれたから

きっとあなたはまだ飲めない。

喉があつい

頬があつい

心臓が

私は全てを打ち明けてしまうかもしれない。

堪えなければ。そう思いながら朝が来る。

あなたは知らないでしょうね。

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