第6話「予知夢?①」
アリス、凛、番長と知り合えた学園都市の初日、思ったよりも平和にすごせたように感じる。
他にもボディガードはいるらしく顔合わせは学園都市生活が慣れてきたらとのこと
なんか他の人達は個性的な者達らしくて会うと俺が疲れると思われるとか?
想像が出来ないので考えるのを止めた俺は悪くないはずだ。
あっという間に放課後なのだが結局ずっと居た生徒会長 凛、授業は?と聞くとすでに授業免除の点数を貰っているためどちらでも良いとのこと・・・頭、良いんだね。
だからボディガードに専念するから安心して欲しいとニッコリ笑う。
何故だろうか今、俺を捕食する猛禽類の類いに凛の姿が重なって見えたのは・・・
ちなみに番長は同じクラスでした。
寝坊して一限目に遅れたらしい、真面目に授業を受ける番長とはいったい?
「あー、それじゃあかえるかぁ」
「それじゃあ送るね?」
「名残惜しいですが仕方ありませんわね
真澄また明日、伏義野きゅんも」
凛は一礼して軽く手を振り帰って行った。
アリスと二人してまた明日、と挨拶を返して校舎の玄関口でテレポートで送ってもらった
いやぁ、疲れたけど楽しい学生生活になりそうだ。
明日の用意をすませてベッドにはいる。
おやすみなさい。
ここはどこだ、何で俺は逃げている
『ハァッハァッ』
息が苦しい、まだ、走るのか?
いや、もっともっと遠くへ、速く、逃げないと
『ックソ!』
行き止まり、どうして俺がこんな目に・・・いや、アイツに出会ったのが運の尽きか
『チクショウッ!』
苛立ち壁を蹴りつける、早く別の道を探して逃げなければ
《かツン、カツン》
『ハッ!?』
迫る足音に俺は身体を震わせる
懐から拳銃を取り出し身構えた
『ハァッハァッ』
手が震える、始めから無理だったのだ奴から逃げきる等
『鬼ごっこは、もう、おしまいかな?』
路地から涼しげな表情で現れた奴は笑っていた
そこには青年とおぼしき男が立っていた
白銀の髪に見事なエメラルドグリーンアイで顔の造形はひどく整っている
『くっ、来るな!』
俺は拳銃を震える手で狙いをつける
それでも奴は顔色一つ変えはしない
まるでどうとにもなると言わんばかりに
足を進めてきた。
『うわあぁああぁっ!』
《ドンッドンッドンッドンッドンッ》
『ァアァアアアア ァッ!』
一心不乱に銃の引き金を引き続ける
《カチカチカチ》
もう引き金を引いても弾は出てこない
そして、目の前には
『やあ、抵抗はこれで終わりかな?』
傷一つついていない奴の姿があった
俺が撃った銃の弾が奴の周りに壁があるように浮いている
『このモンスターめ!』
おれは虚勢を張って悪態を奴に向かって吐く
奴はゆっくりと俺の方へと歩いて来た
奴は言った
『フフフッ良いね、とても素敵だ』
『な、何をいっている?!』
『フフフッ君にはとても素晴らしい才能があるんだ』
『さ、才能、だと?』
『嗚呼、とても楽しい喜びに満ち溢れた稀有な才能だよ』
『ど、どんな才能だというんだ』
俺は声をかすれさせながら問う
奴は暗い悦びの嗤い顔で発言した
『・・・ボクヲ・・・』
『・・・愉シマセル・・・』
『サイノウサァッ!!』
『うわぁあうあぁあああぁっ!!』
♂=♂
「あ"あ"あ"ーーーーーーーーーーーっ!!?」
はい、おはようございます。
今日も清々しい朝がやって参りました。
凄まじい叫び声と共に飛び起き両親と
アイドルマイシスタープリンセス美波里に
ただいま説教を受けております。
ギリギリのタイミングで目が醒めた俺
死んだ目をして説教を受ける俺、最終的に俺の様子がおかしい事に気がついた両親と
アイドルマイシスタープリンセス美波里は
どうしたのか聞いてきたのですが夢見がどうとにも言える内容ではございませんでした。
気を持ち直してコレは斉狐先生に相談した方が良いのでしょうか?
学園に行ったら一応相談してみよう。
「と、言う三人称視点で夢を視ましてですね」
「ううーん、輪道君の能力は君を中心にした始点として未来を予知するもののはずなんだけど成長するにしては早いしねぇ」
「なんか凄く現実的な感じがしましたよ?」
「うーん、銀髪でエメラルドグリーンアイで整っている顔立ち・・・」
斉狐先生はパソコンのキーをカタカタと操作している
「その人物はこいつかな?」
そう言ってパソコンの画面を見せてきた
そこに映し出されたのは確かにあの青年だった。
「この人です!」
「あぁーこいつかぁ~」
「何でそんなに不味そうな顔するんですか」
「ははっ・・・聞きたいかい?」
仄かに暗く嗤う、とても嫌な予感がするので
「キャンセルでお願いします」
「残念、この画面の顔を見た瞬間から君には国防省の極秘データを見てしまった為の
守秘義務がかせられてしまうんだ」
「斉狐先生ずるいっ!」
他の人達に言ったら拘束されるから気をつけてね、と笑顔で何やら機械を用意している。
輪っかのようなコードが付いた物を俺の頭に被せるとペタペタと吸盤タイプの配線のような物を額や首すじに着けていく。
「あのーこれは?」
「少し調べて視るから大人しくしていてね」
機械とパソコンを繋げるとカタカタカタと高速でキーボードを操作していく。
それから5分後、何やら機械から紙が印刷されはじめた。
「よし、どれどれー」
「何か分かったんですか?」
「ああ、この機械はね君の能力がどれくらいのsai値で何パワーくらいを使用して夢を視たのかを知るために昨日軽く製作したものでね」
「そんなプラモ作ったみたいなノリでそんな物を作らないで下さいよ」
「あはは、私からしたら君のようなモルモット、いや、サンプルが録れるのは愉しくてね」
「今、モルモットっていいましたよね?!」
ジトリとした目で斉狐先生を見るが涼しげな表情で何か?と言う感じで何処吹く風だ。
カリカリとペンを走らせてまだ何か調べている。
「ああ、そうそう、輪道君の夢で見た人物何だけどね」
「知りたくないんですが」
「まあまあ、こいつは世界的に指名手配されている三恐悪のトップでね」
「さんきょうあく?」
「世界で3人相手にしたくない程の恐怖を体現した奴らのことさ」
「凶悪犯ってことですか?」
「う~ん、少し違うかな?輪道君は学園に来たばかりだから知らないかもしれないけど
sai値が高い人達はね少なからずおかしな人が多いんだよ」
「どういう事なんですか?」
斉狐先生の説明によるとsai値が高い人物は自己肯定の高い人が多くつまり性格破綻者が多いのだと言う今で言うなら世界一のパイロキネシス(発火能力者)である人は喧嘩っぱやく乱暴者らしく犯罪者相手にはたとえ軽犯罪であっても容赦はしないんだとか
「輪道の近くだと生徒会長がボディガードだったね、彼女はsai値が高いけれど比較的にまともなんだよ、会話が出来るしね」
「え?会話が出来ない人とかいるんです?!」
「いるよ?」
「ええー」
「まあ、輪道君のボディガードにははいってないから会う事もないとおもうよ?」
物理的にも、と最後にボソリとそう呟いた。
なんでしょうか、隔離しているとでも言うんですかね?(汗)
「えっと、じゃあこの人は何がー」
「男色家」
「・・・」
「それも世界をまたにかけた、ね」
「・・・・・」
「こいつは好みの男がいれば現れる生きた都市伝説のような奴でね 神出鬼没で同じ日に別々の国で目撃されても居るから多分だけど能力は転移系、いや、輪道君の話だと銃弾が宙で止まっていた事から空間系か?」
「あの、三恐悪ってもしかして」
「人の尊厳性を破壊して来る変態だね」
俺はそれを聞いて上を見上げた。
すぅーっと息を吸うと吐くと同時に叫んだ
「ろくな奴がいねえっ!!」
「だよねぇー」
斉狐先生は笑いながらペンを動かすのを止めなかったが俺はただ知らなくても良い真実を知ったことに後悔をしていた。
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