第2話「学園にて初めての友人が・・・」
ピンポーンと自宅の呼び鈴が鳴る朝7時、前の学校の制服のままで良いと言われているが浮いたりしないだろうかと思いつつカバンを持って玄関口に向かう。
「おはよう、迎えに来たよ」
「おはようございます。斉狐先生」
斉狐先生と呼んでと言われそう呼んでいる。
後ろからは母さんがよろしくお願いいたします、とお辞儀する転校手続きやらは全部斉狐先生がしてくれた。
俺はただサインしただけだから面倒な事は全くなかった、学費とかも国が出すらしく何かすごく厚待遇だ。
最初に父さんと母さんに話しをしたら騙されていないか心配な表情を浮かべたが斉狐先生が細かく説明をしてくれて俺達一家は納得したのだ。
「おにぃいってら~」
「ああ、美波里いってきます」
我が家のアイドルマイシスタープリンセスの
「輪道 美波里(りんどう みはり)14歳」俺にはまったく似ていなく我が家の突然変異とも言う黒髪ロングのパッチリオメメで小顔にとても整ったお顔をしています。とても可愛い妹です。お小遣いを毎月自ら進んで貢いでいますが何か?
斉狐先生には寮もあるよ?と言われたが
アイドルマイシスタープリンセス美波里に会えなくなるのは絶対に嫌だ。
我が家から学園都市に通う方法はありますか?と聞くと同じ学年に何人かテレポーターつまり転移能力者が居るらしく彼、彼女らに聞くと言って電話してくれたのです。
そして外に出ると
「おはようございます」
鈴の音色のような耳に良き声音、
さらりとした白い長い髪を後ろで結いポニーテールにして
色素の薄いとても白い肌は潤いを魅せ
その煌めく紅い瞳は優しさを帯びた眼差しで俺を見つめた。
「おはようございます、今日からよろしくお願いいたします!」
「ふふっうん、よろしくお願いいたします」
「俺は輪道 真澄、気安く輪道でも真澄でも好きに呼んでくれて良いから」
「うん、《僕》は「伏義野 アリス(ふしぎの ありす)」よろしくね輪道君」
・・・・・ぼく?
一瞬ピタリと止まった俺は再起動して伏義野 アリスさんの全体的な姿を見る。
「ッ!?」
そうです。彼女ではなく彼です。
きちんと男性用制服に身をつつんでいるではありませんかパッと見は完全に美少女、もしや男装かと疑いそうなくらい女の子な彼。
「あ~っと、その、ね?
よく間違われるけど僕はね」
「男、だろ?」
「っ!···わかって、くれるの?」
「ああ、友達の一人に男の娘が居るんだよ
開き直って女装に目覚めちまってる奴なんだがさすがによく見たら分かるようになった」
勘違いはもうしないから、だから安心してくれと言うととても素敵な笑顔で俺の手を両手で包み込み言ったのだ。
「僕とお友達になって下さい!」
「俺で良かったら喜んで」
こうして初日から俺とアリスは友達になった。
「それじゃぁ、学園の近くにテレポートするね」
「ああ、お願いします」
「頼みましたよ、伏義野君」
アリスの近くに集まると目の前の景色がパッと変わった。
「おぉっ?」
「ふふっ驚いた?」
いたずらが成功した子供のような笑顔を俺から見て斜め下から覗かせるアリス
・・・うん、そう言うところが余計に周りを惑わせるのではないでしょうか(確信)
「スウーっ···ああ、テレポートってすごいな」
「うふふっ褒められちゃった!」
とても嬉しそうにくるりとその場で回り1回転、するとフワリと花の香りのようなとても良い香りが鼻をくすぐった。
うん、これはいかんな何をしても女の子にしか見えんわ。知ってるかい?彼、あれでついてるんだぜ?
「フンッ!!」
《スパーン!!》と自分の頬を両手で強めに張る。
アリスは俺の急な行動にまるで小動物のようにびくりとして体をゆらす
「輪道君?どうしたの···急に顔を叩いて、大丈夫?」
「気合いを入れただけだから問題ない」
アリス、お前いちいち可愛いな、だが俺には問題ない友達だ、だから平気、平気ったら平気・・・平気だよね?
俺は内心、自分の性癖が歪まないか不安になりながらも目の前に視線を向けた。
「おおー、でっか-」
「うん、だよねー僕も初めて見た時も輪道君と同じ反応しちゃたよー」
そこは学園でありながらすべてがある。
学園都市サイアルファ、ここにはPSY値が平均値を著しく超えた者達が集められた場所でこれから俺が通う学舎だ。
「輪道 真澄君」
斉狐先生が前に出てきて一礼する
「ようこそ、学園都市サイアルファへ
我々は君と言う者を歓迎しますよ」
「ッは、はいっ!よろしくお願いします!」
やっていけるか不安もあるが新しい学園生活は今日から始まったのである。
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