第31話 体臭
体臭ってのは人それぞれで、人種によっても典型とされる体臭は違うんでしょ。
これは環境適応した結果なんだろうな。
寒い地方で生きてきた人種はそれなりの環境適応した結果が体に表れているだろうし、暑い地方で生きてきた人種も環境適応の結果が表出しているんでしょう。
つまり、本人の意思や思想とは無関係に肉体は生きやすいように適応しちゃう。
詳しく知らないから想像に任せて書くんだけど、体から発する匂いは主に汗がどうにかして変化したものなんだよね、たぶん。
その汗が分泌された環境が匂いの醸造に大きく影響するイメージがある。
あとは食べるモノとかか。
多分、欧米食に偏っていたら匂い易いんじゃないかな。
ま、つまり肉食だよね。
白人は比較的匂い易い気がする。
香水文化が発展している背景はそんな理由もあるんだろうね。
そも、日本人ほど匂いに対して嫌がってない印象もある。
もしかしたら世界的に見れば日本人の匂い嫌いの感覚の方が少数派なのかも。
ただ、日本においては日本人の感覚を優先してイイと思う。
当然だ。
匂いが嫌いな人種に生まれてその国で生活を続けるのであれば、世間的な風潮や一般論に同調するコトにはなんら問題はないでしょ。
そんな日本において、匂いは本当に忌み嫌われる存在。
匂いを消すためのグッズが山ほど売られているのを良く目にする。
いかにして匂いを消すか、いかにして匂いを出さないようにするか、に執着しているように見える。
これはこれで自然に抗う行為でもあって、生き物である以上少なからず細菌のお世話になっていたりするから、彼等の活動の証として匂いが発生するのは致し方ない話。
少なくとも日本においては匂いというものが多くのケースで喜ばしく思われないのなら、他人に対する気遣いとして匂いを抑えるよう小さな努力をするコトは必要だと思うわけ。
しかしながら。
残念なコトに、自分が発する匂いというヤツは中々自分で気が付き難い。
これは本当に残念というか神を呪いたくなる瞬間というか、厄介な状況だよね。
他者への気遣いをしようとする気持ちがあったとしても、自分の匂いを客観的に感じ取れないなら対処のし様もないわけなのだから。
自分がもし強烈な匂いを発しているかもしれないと感じた時に、素直に「ねえねえ自分って臭い?正直なところどお?」と聴けるような知人や恋人がいるか。
わたしはこれまで自分が付き合った人やごくごく親しい一部の人には、良く聞いたものだ。
「絶対嫌がらないから正直に教えて。わたし体臭やばい?それかやばい時ある?」
真剣にこんな問いをした時には、気遣いによる嘘は逆に相手の信頼を失うコトになるので、恐らく正直にいってくれてた、と思う。
確かに「今、足やばいよ、シャワーで流してきな」といわれたコトもあって、大変大変有り難いと思っている。
だから日々生活する中でわたしは思う。
キツい体臭を放ちながら一切気が付いていない輩は悪認定してもいいな、と。
他人に迷惑かける人は他人にとって悪なのだ。
これはどう考えても悪だ。
今はネットに情報が溢れかえっているので、ちょっと検索すれば効果的な対処法とかいくらでも、本当にいくらでもヒットする。
試しに「ワキガ 対処方法」でググってみるといい。
やたらにお金のかかる手段や達成が困難な手段ばかりがヒットするワケでは全然ないの。
やろうと思えば誰でも実行出来るような簡単な手段で、匂いはかなり軽減出来るよ。
ミョウバンなんて300円/100gくらいで買える。
それでも、そんな対処法を試してもその努力を突き破って匂いが主張するケースもあるのだろうか。
そうだとしたら実に気の毒ではある。
努力が報われなかったのだし。
ソレならソレで、自分の体質なのだからちゃんと自分の責任において何か対策をうって欲しい。
少なくともわたしは「まあ仕方ないよね」って気はさらさらなれない。
逆に、匂いがキつい人は人として認めないぞ死ねなどの極端な考えもまたない。
他人への気遣いをもっておいて欲しいだけ。
その為には信頼できる誰かとの人間関係をしっかり構築する必要もあるんだろうけど、それもまた放棄する人に対して「個人の勝手だから仕方ないよね」という気はさらさらない。
他人に迷惑をかける人間は遠慮なく悪認定するわたしなのだから。
改善努力する気がないなら人前に出てくるなって。
誰とも関わりを持ちたくないと思いながら毎日人と関わっているわたしの身にもなってもらいたいものだ。
つまりいいたいコトはそれだけ。
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つづく
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