第21話 言葉が人生に刺さってくる

言葉の力は疑いようもない。


わたしはこれまでに、何度も言葉に身体を貫かれた経験がある。


言葉は単なる記号、空気振動を鼓膜で受容しだけ。


ただそれだけなのに。


言葉は思いもよらぬ変革をわが人生にもたらすのである。





言葉は刄であり、真綿でもある。


時に鋭く心を切り裂き、時に暖かく包み込んでくれるのだ。





わたしは言葉の力を信頼している。





言葉に表現できないものなんて信じない。


すべてのモノゴトはもしかしたら言葉で表現できないのかもしれない。


でもそんな言葉に出来ない何かなんて信じなくていいと思っている。


言葉にできないコトを、誰かに伝えたり共感したりなど、到底できないと思っている。





目と目で通じあう、ってコトは確かにある、って思った?


言葉を交わさなくても心が通じるコトはある、って思った?


でもそれが本当だって確信できる材料って何?





わたしは言葉が欲しい。


言葉を使ってわたしを打ちのめして欲しいのだ。


---

つづく

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