第10話 無視してもらえるのか

無視して欲しい。


そんな欲求が存在していたとは。


あたしは今、いろんな人に無視してもらいたいと思っている。


熱望している。


とはいえ完全に無視された状態はあり得ないって知っているから、必要最低限視認してくれる程度で充分です、って思っている。


リアル生活では、とにかくそんな感じ。





みんなこっち見んな、的な。





ネットはまあ、存在してても存在してないのと同じみたいなものだから、別にドッチでもいい。


よくネットで炎上して鬱っちゃう人いるみたいだけど、なんで?って思う。





だって、ネットって任意で認識するわけじゃん?


アクセスしないっていう選択肢があるわけじゃん?


炎上しているブログとかツイートとかが、リアル生活に割り込んできて逃げられないってコトあるのかな。





「見ない」だけでいいのに。





わたしはリアル生活で無視してもらいたいからか、だれかを無視するのは割と平気。


むしろ得意。


というか簡単なんだよね。


アビリティ「気にしない」を発動できる。





自分の思う通りに無視してもらえる世界を、いつも求めている。


お互いに無視しあおうね、って約束した人たちだけで、暮らせたらいいのにな。


---

つづく

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