『初』プロット ※途中書きです。

『初』以前までの話。

 二十年前、しずりたちの世界に敵がやってくる。

 国民たちを護れず、昔から国王に仕えていた創護はじめもり家も痛手を負う。蘭花らんかも5歳のときに巻き込まれ、逃げ惑い、苦しむ人たちを目撃し、トラウマを植えつけられた。各地の歴戦の戦士たちが駆けつけ、何とか国を護れたものの、復興までに時間がかかった。

 その2年後、敵がこちらの世界からユーナの世界にゲートを繋げてしまった。セツカの両親が働いていた研究所の近くにゲートができ、研究員たちが襲われ、逃げ出す。何十人かの研究員が犠牲になったが、ミソギの一族がやって来て、敵をすべて倒した。それからもゲートから敵が出てくるので立入禁止になり、研究員の生き残りが集まり、敵を倒す武器を研究し始めた。※セツカの両親も一緒。

 それから8年後、ユーナが6歳の頃、目の前で8歳のアサナが敵に襲われ、異世界へ攫われる。アサナはしずりたちの世界で記憶を失い、見知らぬ夫婦に拾われ、何とか名前を思い出す。そして、別の場所では、しずりたちが襲われ、サクハの一族に助けられていた。

 国が襲われてから、蘭花は国をどうにかするため、必死に勉強した。18歳になり、成人したとき、賢者として国の宰相に抜擢された。その時に出会ったのが、15歳で護衛任務につくことになった颯涼そうすけだった。他にも護衛はいたが、蘭花は歳の近い颯涼と仲良くなっていった。

 アサナは14歳のときに、親に決められた婚約者ができる。

 城が襲われてからも時々、この国とは違う場所が襲われていた。ずっと気にしていた蘭花は、国王に命じられ、敵を倒せそうな仲間を探すため、颯涼と旅に出る。そこで、15歳のしずりたちと出会う。※サクハの住む森では、15歳で成人を迎える。

 その後、火先ほさきがパーティーに入る。

 しずりが16歳のとき、16歳のアサナが敵に襲われ、記憶を取り戻し、両親や婚約者の反対を押し切り、パーティーに入る。

 一方、ユーナの世界では、セツカが他のものには目もくれず、勉強に励んでいた。兄もいたが、両親と敵を倒す武器の研究ばかりしていた。

 その1年後、ユーナたちが学校を卒業し、成人になる。※こちらも15歳で成人。

 とりあえず、3人でパーティーを組むが、うまく連携が取れず、バラバラな動きをすることに嫌気がさし始めたシンカは、川へと顔を洗いに行く。そこで、白い服と透けないズボンなどを着たまま水浴びをしていたミソギと出会う。ミソギのことを最初は女と間違え、謝るシンカだったが、声を聞くと男で驚く。ミソギはシンカのことを気にせず、川から上がり、「そのうち乾く」と、服をそのままにしようとしたところ、彼女に止められ、火を焚いてもらう。そんな調子でもミソギは今まで一度も風邪をひいたことがなかった。シンカと話すうちに、ミソギはユーナのパーティーに入ることを決める。どの道、どこかに入る気だった。

 それから、少しして12歳になったばかりのセツカが国王に呼ばれ、賢者となる。一般常識が欠如していたセツカを補佐するため、両親と国王が選んだ女性スミレと出会う。優しくて強いスミレに惹かれていくセツカ。スミレと本気で結婚する気でいるが、相手には「子どもの憧れみたいな気持ちだけれど、好きになってもらえて嬉しい」と思われている。




「プロローグ」

 卯花と添葉のシーン。

 過去編。添葉の名づけの話。名前を謝るシーンも追加。

 名前がない一族。異世界へ渡る力を持つ一族でもある。

 異世界で名前をつけてもらう人たちがほとんど。

 魔力や気配で相手を判断し、自分に話しかけられているかどうかが何となくわかる。

 ※姉の卯花うのはなが誕生。名前はまだない。

 ※弟の添葉そえはが誕生。名前はまだない。

 卯花が添葉をかわいがる。

 15歳で成人し、掟に従い、異世界に旅立つことになっていた。

 ※フィーリングが合う世界に行く。

 ※一足先に異世界へ旅立った卯花。

 1年後に異世界へ旅立つ添葉。

 添葉が初めに降り立ったのは、雪の降る林の中だった。

 そこで此上このかみ姉妹と出会う。※この林は日和ひよりたちの家の敷地にある。

 姉の日和は添葉のことを好きになり、妹の晴香はるかは添葉のことを面白がった。

 2人に家まで連れて行かれた添葉は、小説家の秋晴あきはると主婦の泉澄いずみに紹介される。

 悪意を感じない不思議な存在に興味を持った秋晴は、一緒に暮らすことを許可する。

 意欲がわいた秋晴は、早速、添葉と交流を持つ。

 自分のいた世界とは違うと実感する添葉。

 一方、秋晴たちは添葉の言動に驚くばかりで、興味津々で添葉に尋ねる。

 毎回説明する添葉にいちいち感心する秋晴たち。

 次の日、久しぶりに縁側で雪だるまと雪兎を作ることにする秋晴たちと、付き添う添葉。

 ※母親の泉澄は家のことをしていてくれる。

 みんなで庭に生えている南天から葉と実をとり、雪兎を作り始める。

 「そろそろ名前をつけないといけないな」と、思い始める。

 秋晴たちは相談し、雪兎に似ている青年に「添葉そえは 雪生ゆきお」という名前をつけた。

 戸籍を用意してくれる秋晴たち。

 添葉は養子になり、「此上このかみ 雪生ゆきお」になる。

 しかし、此上家では「添葉」と呼ばれる。※自分たちしか理由を知らない特別な名前。

 三月になり、学校に通うことを勧められる添葉。

 好意に甘え、四月から高校に入学する。


 一年が経ち、中学生になった日和は、添葉の通う高等部の隣にある中等部に通うことになり、一緒に登校するようになる。

 日和は唐突に「雪生」という似合わない名前をつけたことを謝り始める。

 添葉は日和に「気にしていない」と、穏やかに伝える。


 添葉が高校を卒業するときに日和が告白する。

 添葉は「『好き』と、言われるのはうれしい」と、答える。

 うれしそうだけれど、少し寂しそうに日和が笑う。


 元の世界に戻った添葉。

 北大陸に降る雪は、日和たちと出会ったときのことを思い出す。

 あのとき、秋晴たちが雪兎を作って見せてくれた。

 しかし、今度は添葉が魔法を使って雪兎を作る。

 魔法を使って簡単にできてしまう雪兎をじっと見つめる。

 とても味気なく感じる。

 添葉は「もう少しそばにいたい」と、思った。

 卯花に挨拶しに行き、添葉はもう一度、日和たちに会いに行く。

 もう一度、日和たちと会った添葉は、「お帰り」と、言われ、「ただいま」と、返す。


 日和は高校生になり、大学生になった。

 ※アサナに似たハーフアップの日和。

 秋晴とともに日和の小説についての相談にも乗っており、その頃には添葉はようやく恋愛がわかるようになっていた。


 もう一度告白する日和。

 今度は付き合うことになる2人。


 その後の2人。ゆったりまったりしつつ、愛を育み、日和がなくなるまで一緒にいた。




「第1章」

 女勇者のユーナ。幼馴染のリンヤ。友だちのシンカ。何故か知り合ったミソギ。

 ユーナがパーティーを結成してから1年が経った頃、添葉そえはが異世界からやってくる。

 添葉はユーナとリンヤと出会い、自己紹介する。

 しかし、国王に呼び出されていたユーナたちは、城へ行ってしまう。

 添葉はユーナたちについて行く。

 ユーナに何でついてくるのか聞かれ、添葉は「初めて来たばかりで何もわからない」と言う。

 そして、何故かユーナのパーティーにちゃっかり入る。

 ユーナたちは謁見の間に案内され、王命を受ける。

 国王の命令は「勇者ユーナ。セツカとスミレ、カイセイとともに敵を倒してきてほしい」というものだった。

 国王のお墨付きの賢者セツカ。そのお世話を任されている優しくて強いスミレ。これからできる孫たちのために敵を倒しに志願してきた召喚術師のカイセイ。

 ユーナのパーティーは敵を倒すため、添葉たちを仲間に入れて旅に出る。

 行き先はセツカが指示する。

 ユーナたちは歩きながら、お互いの身の上話をする。

 ※勉強ばかりしていたセツカの補佐として人柄の良かったスミレに両親と国王が頼み込み、彼の面倒を見てもらっている。

 最後は異世界から来た添葉の話。

 「添葉は敵なのか?」と、みんなに構えられるが、彼の反応を見ると「敵とは全然違う」と感じ、みんなはすぐに警戒を解く。

 ユーナたちは敵が出たという街へ情報収集に来た。

 リンヤが街の人達に仲良く話しかけ、敵の情報を聞き出す。

 「海の近くで敵が出た」という情報があり、海へ向かう。

 ユーナたちが海に着き、話している。

 カイセイが後ろを向いているうちに、黒いサメの敵が彼にかみつこうとする。

 カイセイは間一髪でよけるが、完全にはよけきれず、服をかまれ、海の中に引きずり込まれる。

 みんなで海中へ入る。

 ※海の中でも調査する添葉だけ平気そうにし、ゲートと敵の気配を探っている。

 カイセイが虹色のバショウカジキマグロ(水、風、闇、光の魔法)を呼び出し、敵を倒す。

 みんな助かる。




「第2章」

 ユーナたちは次の目的地、森林へとやってきた。

 森林で、みんなと別れ、添葉はシンカからユーナやミソギとの昔話を聞く。

 ユーナの姉の話。ユーナとリンヤの関係。

 ユーナたちが学校を卒業し、15歳で成人になる。

 とりあえず、3人でパーティーを組むが、うまく連携が取れず、バラバラな動きをすることに嫌気がさし始めたシンカは、川へと顔を洗いに行く。

 そこで、白い服と透けないズボンなどを着たまま水浴びをしていたミソギと出会う。

 ミソギのことを最初は女と間違え、謝るシンカだったが、声を聞くと男で驚く。

 ミソギはシンカのことを気にせず、川から上がり、「そのうち乾く」と、服をそのままにしようとしたところ、彼女に止められ、火を焚いてもらう。

 そんな調子でもミソギは今まで一度も風邪をひいたことがなかった。

 ※無意識のうちに水を操り乾かしている。

 シンカと話すうちに、ミソギは「どの道、どこかに入る気だった。シンカたちのパーティーにする」ユーナのパーティーに入ることを決める。

 ※必要最低限しか話さない。常識が欠如している不思議系。でも、放っておけない。

 ※添葉は変わり者のほうの不思議系。言っていいと思ったことはズバズバ話す。

 昔話を終えるシンカ。

 急に襲ってくる敵。

 黒くて大きな蜂の姿。

 森林での戦闘。

 シンカが火の矢を風で自在に操り、敵を倒す。

 みんなと合流する。




「第3章」

 滝から敵が来ていることを知り、ユーナたちは滝に向かう。

 ミソギの活躍で黒いワニの敵が倒される。

 ユーナたちは添葉が海の中でもゲートと敵の気配を探っていたことを知る。

 添葉は「敵が来るのは別の世界からだ」と言う。

 ユーナとアサナの昔話。※「お姉ちゃん」と呼ぶ。

 彼らは、もう一つの世界に行こうとしていた。


「備考」

 全部ダンジョンに関係する場所。

 みんなの武器はセツカの家族が作っている。

 セツカの秘密。両親が1番最初に敵に襲われた研究所から逃げてきた研究員。その後、残された研究員たちは敵を倒すための武器を開発し始める。セツカには兄がおり、家族全員でみんな敵を倒すための武器を作っている。『創』で進める。

 ユーナとリンヤは『初』で友だち以上、『創』で恋愛。リンヤは添葉の武器入手後に、たくさん活躍させる。

 こちらは秘密を持つ人が少ない。




「第4章」

 一方、もう一つの世界でも戦いが繰り広げられていた。

 島に来ていたしずりたちは、3年前から敵を倒す旅をしている。

 勇者のしずり。しずりと仲の良いサクハ。しずりの幼馴染たかね。

 ぶっきらぼうで無関心だが、優しい召喚術師の火先ほさき

 爽やかで大人な男性の颯涼そうすけ

 にこやかで優しいのに物知りで強い蘭花らんか

 異世界のことが知りたくて仲間に入ったアサナ。

 アサナの過去。助けてくれた今の両親。婚約者の話。

 ※妹のことを思い出しかけるが、他の人に声をかけられる。

 たかねと火先ほさきは恋人。

 ※颯涼そうすけ蘭花らんかの話は『創』で進める。

 ある日、黒い犬の敵と遭遇する。

 しずりたちは分かれて戦う。

 しずりとサクハ、アサナは同じ場所で戦う。

 しずりとサクハがともに戦い、彼の「雪の果て」で戦闘が終わる。

 しかし、異世界から敵が現れ、アサナが襲われる。

 アサナは一瞬、また妹のことを思い出す。

 そのとき、急に現れた添葉により、敵が倒される。

 添葉とアサナは目が合い、恋をする。

 ※まだ無自覚。アサナは自分を助けてくれた添葉(特に見た目)が気になる。

 添葉は何となく気になっている。添葉はアサナを見て、日和のことを思い出す。

 髪型と雰囲気(魔力?)が、よく似ている。

 添葉の後からユーナがやってくる。

 アサナはユーナと再会する。

 感動の再会となるが、アサナはユーナに敵の居場所を聞かれる。


 アサナとユーナの話。

 2人の過去。

 島に来ていたそれぞれのパーティーたちは、敵を調査するため、本土へと戻る。




「第5章」

 草原で敵の気配を探る。

 黒いカバの敵と戦う。

 火先の活躍。

 火先がレッサーパンダの聖獣を喚び出す。

 召喚獣は敵とは違う。

 敵は基本的に闇属性で、黒い。たまに変異種が存在する。

 火先の過去話。

 敵に襲われていた召喚獣を助けた。

 召喚獣が周りから敵と同じような扱いをされてしまう。

 火先は「召喚獣を使役する一族なのに、火魔法が使えるお前はおかしい」と言われていた自分を思い出し、周りに反抗する。

 ※強化魔法と火魔法が得意。一族の中で火魔法が使えるのは彼だけ。

 たかねと火先の恋愛。

 たかねは動物が好きで、召喚獣や火先のことを理解してくれた。

 火先は彼女を好きになった。

 火先が「ルフス」と「アズル」を喚び出す。

 「ルフス」。炎の聖獣。

  赤くて大きな可愛い羊。炎の姿にもなれる。普通の炎とは違う。

 「アズル」。水の聖獣。

  水色の一角獣。水の姿にもなれる。普通の水とは違う。

 2匹で敵を全て倒す。

 敵を倒した後は、火先が呼び出す小さなレッサーパンダ(補助魔法が使える)と、しずりのオコジョ綿雪(水と光の魔法が使える)が仲良くくっついて昼寝したり、遊んだりしている。

 みんな仲良くなる。


 情報収集。

 みんなで近くの町に行く。

 大きな森の集落で敵を見たという情報を手に入れる。




「第6章」

 みんなが敵を倒すため、添葉やユーナたちも一緒に大きな森の集落までやってきた。

 着いてみると、そこは、しずりたちの住んでいた森だった。

 サクハを見て「姫」と呼ぶ住人に驚くパーティーメンバーたち。

 みんな住人たちの歓迎を受ける。

 落ち着いた添葉とユーナと彼女の幼馴染は、しずりとサクハに話を聞きに来る。


 しずりたちは、以前は雪の降る山に住んでいた。

 しずりと彼の幼馴染「たかね」は家族ぐるみの付き合いをしていた。

 たかねが好きだったのは近所に住む青年だった。

 しずりの一族はオコジョを飼っている。

 しずりの契約聖獣のオコジョと仲が良くなる「たかね」。

 ある日、しずりが8歳のとき、一族たちが住んでいた山が敵に襲われ、追われるように森までやってきた。

 そこで、しずりの一族たちはサクハと出会う。


 巨大な森に住む人たちの姫「サクハ」。

 みんなを護るために自ら刀を取ることを選んだ。

 名刀「桜空木サクラウツギ」。

 桜空木の柄が入った刀。一族に代々伝わる。

 サクハはたかねを助ける。

 一緒に稽古。

 動物も大好きなサクハは、たかねに森の動物を紹介し、2人は仲良くなる。


 敵の攻撃が激しくなったのを聞き、しずりとたかねが旅に出ようとしたとき、サクハが「ついていきたい」と言った。

 サクハはしずりたちについていくため、姫であることを秘密にするのを条件に、彼らとともに旅に出た。

 森の住人たちに被害が出ないように、姫であることを他の仲間たちにも秘密にしていた。

 名字もあるが、出身地がバレるので、それも秘密にしていた。


 サクハはみんなに秘密にしていたことを謝り、赦してもらう。

 みんなで敵と戦うことを改めて誓う。

 お風呂から出て話をするしずりと添葉。

 次の日、しずりの一族は添葉に名字をつけてもらう。

 しずりは一族に話をしに行く。

 サクハたちは昔に通っていた学校へ行き、その後、近くに出現した巨大な鳥の敵と戦う。

 途中からしずりと添葉も加わる。

 最後は、しずりとセツカが一緒に戦う。※同じ魔法を使う2人。

 しずりの剣と技、オコジョを見た添葉はようやく気づく。

 この世界が卯花の話していた世界のことだと。

 ※卯花が作った剣。卯花が連れていた契約聖獣のオコジョを思い出した。


 夜空の下で、しずりがサクハに告白する。




「第7章」

 最後の敵と戦う。

 しずりたちの故郷の雪山で戦っているうちに、敵がゲートを開け、ユーナたちの世界へ移動してしまう。

 みんなで手分けして敵を倒す。

 ユーナたちの世界で敵を倒す添葉たち。




「第8章」

 敵を倒したアサナは両親と再会する。

 再会を喜ぶアサナたち。

 しかし、アサナはしずりたちといることを望む。

「いつでも帰ってきなさい」

「ありがとう、お母さん、お父さん」

 アサナは泣きながら家族と笑う。

 ユーナはリンヤに声をかけ、アサナを向こうの世界に送っていく。

 ユーナとしずりたちを向こうの世界に連れて行く添葉。

 世界に着き、しずりたちは一度分かれる。

 アサナは育ての両親と会いに行く。

 添葉とユーナがついていく。

 両親と話をしたアサナは家を出ていく。

 婚約者の元に行くときも、添葉とユーナがついていく。

 2人の力も借り、アサナは婚約者に婚約破棄をしてもらう。

 スッキリしたというアサナは、これからのことを話す。

 添葉はアサナに「一緒に住みたい」と言う。

 「……はい!」と答えるアサナ。

 それを見届けるユーナ。

 帰ろうとするユーナのために、ゲートを開く添葉。

「ずっと繋げておく。……好きなときに来るといい」

 お礼を言うユーナ。

 お別れの挨拶をし、ユーナの姿が見えなくなっても見送るアサナ。

 添葉が声をかけ、ベルを渡す。

「必要ならば、いつでも呼んでほしい」

「えっ? …………はいっ!」

 微笑むアサナと口元を緩める添葉。

 一緒に住むために歩いていく2人。

 添葉とアサナは砂浜近くにある家に住む。




「エピローグ」

 数日後、添葉がユーナに会いにくる。

 ユーナがアサナとのことを聞く。

 幸せそうにずっと話している添葉。

 普通そうな顔をし、ずっと惚気ける添葉に当てられ、ユーナは彼をジト目で見る。

 ※添葉は先にベルをアサナに渡したことを話す。

 そして、ユーナは添葉からベルを渡される。

 添葉はこれから少しの間、前に住んでいた世界に戻ると言う。

「やっぱり私は姉のついでなんだ」と、思うユーナ。

 ※向こうの世界には、添葉のお気に入りで、名前までつけたしずりもいる。

「私たちは、ついでですか?」

「──いや、それなりに気に入っている」

 ユーナはジト目で見たまま、添葉からベルを受け取る。

 ベルを渡し終えた添葉は「何かあったら呼んでくれ」と言う。

 送り出すユーナ。

 添葉は声かけつつ、去っていく。

 ため息をつくユーナに、後ろから声をかけるリンヤ。

 またいつもの生活が始まる。

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