段平鋳造師~ブロードソードキャスター~は、鋳物師ではなく魔術師でもなく鍛冶師です
大黒天半太
段平鋳造師の出番
どの国にも属さぬ辺境の荒野に、膨大な魔力とそれの生み出す巨大な歪みとともに、異界からの門が開き、辺境に接するリドア王国の西の端の都市リコイに、異界の軍勢が迫っていた。
王国騎士団と王国魔法師団に総動員令がかかるのと同時に、冒険者ギルドとそのリドア王国本部を通じて、魔術であれ武術であれ戦闘可能なスキルを有する一定以上のレベルの全冒険者に、国家への貢献・参戦の要請令が走った。あくまで志願制の
求められているのは、いつものようにお気楽で自由な
冒険者ギルドのリドア王国
高レベルの冒険者達は、変則的なものとは言え軍の戦闘部隊に編成され、騎士団・魔法師団と足並みを揃え、中~低レベルの冒険者は、まとめて都市防衛のため、残留する守備隊と一緒にそのまま配置される。
刻々と変わる状況の中では、精一杯の配置・配慮だと思われた。
異界・魔界の軍勢は、相応する高レベル魔族の戦士・魔法師が将となり、低~中級とは言え、いくつもの魔物の群れが率いられている。
率いられた魔物の種類が、
逆に言えば、人類・冒険者ギルド側が編成する
王国魔法師団は、
そんな中、リコイの冒険者ギルド、リコイ
数年前、当時は
カチャトーリは、自分のその「ショボい」魔法を、いくらかでも実用的にしようと、関連スキルを開発援用した。
魔力不足を解消するため、無駄になりそうな術式の魔力を強制的に『
カチャトーリは、自らの鍛冶師の経験と知識を、魔法師として得られた魔法やスキルに併せて用い、より細かな、或いはより大胆な魔法術式の操作を行い、『
中途の過程に、『
むしろ、弟子達を含めた鍛冶師や鍛冶師見習い達が、通常の鍛造を行えるなら、金属の形を整え、準備をしてやるだけでよい。
『
カチャトーリの『
弟子達をはじめとする鍛冶師達は、自らに割り当てられた炉と金床と自らの鎚で、カチャトーリの術式によって届いた、魔力で精錬され、見えない術式が埋め込まれ、刀剣の形となった金属塊を、一本、また一本と、それぞれの技量に応じた魔剣へと仕上げて行く。
一本打ち上がる毎に、金属塊は、様々な顔をした魔剣・魔刀となり、或いは魔槍・魔斧・魔杖となり、彼ら鍛冶師の顔は、
そうして、カチャトーリは、世界で唯一人の
僅か三十数人の鍛冶師が二日足らずの間に、打ち上げた
リコイ
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