episode21 変更

次の日、いつも通りに学校へ行き、教室に入る。早めに教室に行ったから人が少ないが、次第に教室前が五月蠅くなる。昨日の事でやっぱり聞きに来ているらしい。無視してるはずなのだがな……。普通、無視する人って離れていくんじゃないのか。と疑問を抱きながら、この前買った小説を読む。

そしてしばらく時間が経って先生が来て、ホームルームの時間になる。楽しい時間はあっという間だな、小説を読んでる時間は色々忘れられる。と思いながらも小説を片付け、ホームルームを始める。


どうやら先生が困った顔をして話した。


「実はなんだが、相手の学校の都合により明日、交流会が開かれる。ちなみになんだが相手の学校は、あのLAMIA学校だ。」


LAMIA学校、妹の学校の名前ってこんなのだったっけ。それに、ここの学校名は確か、Falsum Atlantis学園だったよな。某音ゲーの楽曲だったような気が…気のせいか。っていうか明日?!まぁ、別に僕は準備とかないし大丈夫なんだがな。そこで再び先生が話す。


「LAMIA学校は、この学園より格上なのは知ってるよな。本来、相手の学校の同じ組&同じ学年同士で勝ち抜き勝負なんだが、試合形式を少し変えてもらった。あみだくじで決まるらしい。それで、私たちのクラスは1-3、つまり負ける可能性が一番あるということだ。それでも、そんな状況を打破してくれると4人に期待しているぞ。」


「はい!」 「はい!」 「はい!」 「はい。」


と僕たちは返事をしてホームルームを終えた。



時が過ぎ、昼休み。いつも通りの屋上に足を運び、弁当を食べようとしたところに


「あー!ルイちゃん発見!」


と海原さんが来た。何故屋上に毎日来るのだろうか?少し聞いてみよう。


「海原さん。なんでいつも屋上に来ているんですか?」


「あーね!だって私が教室に居たら周り集まるじゃない?それが面倒くさいから、ここに来てるってわけ!」


なるほど、確かにここなら全然人が来ないしな。さて、質問は無事帰ってきたし弁当を食べますか。


「いただきます。」


挨拶をし、から揚げから食べていく。弁当に保温能力を使っておいたから、弁当が温かい。だから、から揚げもジューシーな肉汁が出る。それを見てる海原さんがめっちゃ欲しそうにこっちを見てくる。まだ沢山あるしいくつか上げるか。


「何個か要ります?」


「いいの?!やったー!じゃあそのから揚げ頂戴!」


「どうぞ。」


と、から揚げを箸でつまみ渡そうとしたときに、僕の箸のから揚げが海原さんの口にもうあった。そう、今僕は、あーんという行為をしてしまった。恥ずかしくないり、


「ちょっ!何かぶりついてるんですか!」


「いいじゃん!あーんぐらい!顔赤くなってるの可愛い~!それより早く弁当を食べないと時間になるよ?」


と時計を見たらもう残り時間が5分しかなかった。そして僕は急いで弁当を食べた。

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