同じ文末で物語を〆る企画 お題:「二人が血のつながった実のきょうだいだと知るのは、もう少し先の話。」(282文字)
思い出の品
謎の感染症で多くの人間が死んだ。
人間が死に絶えるのを恐れた人たちは子を増やすための計画を立てた。
しかし子作りのためだけに夫婦にされた人たちには子ができなかった。思いが通じ合った夫婦には子ができた。
これも感染症の影響かと思われたが原因は解明されなかった。
この結果に基づき、事前に男女を会わせて互いに愛情を持つようになってから夫婦にすることになった。
ある男女は一回目の顔合わせの時に、今までに感じたことのない思いをお互いに持った。
何回目かの顔合わせの後、次回は思い出の品を持ってきて話をすることになった。
二人が血のつながった実のきょうだいだと知るのは、もう少し先の話。
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