Sepia×Blue


「Sepia」


草原にいるように、雨が降っていた

こども部屋の一角には

壊れたラヂオと木時計

窓から射し込む光芒に

変わらないでいる

おもい、かげ

コロの首輪の痩けた朱

ひなげしの種、庭に蒔こう



「Blue」


四角いカンヴァスの午後に

ひえたカエルが泳いでいる

カーテンは陽光

窓辺のぶちねこ

灯火はいつも3秒だけ

ぼくに余白をくれる

おやつの時間に降るあめに

ぼくのこころのラジオに

消して止まない

ブルース、ください



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る