大盤振る舞い
見鳥望/greed green
*
「こっくりさんやろうぜ」
今時こっくりさんだなんてと思いながら僕は輪に加わる。
「10円玉じゃなくてさ、500円玉の方がすっげぇ事起こるんじゃね?」
平太の言葉に「やだ怖いよー」「やばいよ」なんて皆が口々に言いながらもどこか皆楽しげだった。僕もおもしろそうだなと思って指を置く。
「「こっくりさん、こっくりさん、どうぞおいでください。もしおいでになられましたら『はい』へお進みください」」
指を置いた僕達はこっくりさんに呼びかける。その瞬間、
『はい』『はい』『はい』『はい』『はい』『はい』『はい』『はい』『はい』『はい』『はい』『はい』『はい』『はい』『はい』『はい』『はい』『はい』『はい』『はい』『はい』『はい』『はい』『はい』『はい』『はい』『はい』『はい』『はい』『はい』
鳥居と『はい』を500円玉が物凄い勢いで反復した。
「まぁ、給料50倍だからな」
平和は冗談で笑い飛ばそうとしたっぽいが、明らかに顔は引き攣っていた。
そんな事より僕は、これどうやって終わらせるんだという事で頭がいっぱいだった。
大盤振る舞い 見鳥望/greed green @greedgreen
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