第21話 ダンジョン5

 95階、降りるときから分かってはいたが、水中で戦うのか。


 しかもクラーケンとは。


 厄介なスキル持ちになっていて、大分強化されているな。


 圧縮か、魔法やスキルによる攻撃を圧縮すれば避けずらくなるなる上に、威力も上がるのか。


 出来るだけ近寄って攻撃するか。


 触手が絡みつこうと迫ってきているのを避け、腕を鋭利な刃物の様に変化させ斬りつける。


 触手を斬る事ができ、近づいて本体を攻撃するが素早く動かれてなかなか当たらない。


 しかも触手が再生を始めた。


 再生力も高いとは、高火力で決めるしかないか。


 94階では暴食を使ったが、今回は使わずにやってやる。


 ふー。


 ここは水中だ、火や風の魔法は使えない。


 水には耐性があるはず、雷は自分も被害が出るかもしれない。


 光や闇は分からないが、ここは氷なのか?


 よし、これで行こう。


 まずは氷の槍を大量に出した。


 地上なら風で勢いを強めるが、今は水の中。


 水流で勢いを増してやる。


 クラーケンは逃げる様に動いていたが、徐々に当たりだしていき動きが止まりだした。


 今だ。


 クラーケンに近づき、目の辺りに腕を突き刺した。


 少し暴れだしたが、すぐに動かなくなった。


 意外と強かったな。


 環境が相手有利なのもあったのかもしれないが。


 次は何の魔物が出てくるかな。


 96階、キメラロードが出てきた。


 俺以外のキメラを始めて見た。


 こんな感じなんだ。


 ラノベとかで見たライオンの顔に翼が生えてて、尻尾がヘビになっている。


 俺は捕食があったから色んな魔物になれるが、普通のキメラは変化はせず、ほとんどきめられた魔物にしかなれない様だ。


 合成のスキルはあるがダンジョンが産み出した魔物は、階層を移動することはめったにない為、あまり生かせてない感じがする。


 何となく見た目を合わせて戦ってみようと思い、変身した。


 いきなりキメラロードが毒を放ってきた。


 俺はそれを避け、近づいて爪による斬撃を繰り出す。


 キメラロードが毒を纏い始めた為、動きを止め魔法で牽制をして離れた。


 毒耐性は持っているが、まだLevelが低いから当たったらやばそうだな。


 距離を取りつつ、魔法で攻撃するしかないか。


 水の膜を張り、魔法を撃ちだした。


 キメラロードも毒の弾を撃ってきており、俺の魔法と相殺される。


 ふむ、これではジリ貧だな。


 こっちは毒に当たればやばいのに、向こうはある程度攻撃を喰らってもいいだろうからな。


 魔法を大きさをそのままに圧縮のスキルを使い、威力を上げると少しづつキメラロードに当たりだしてきた。


 しかしキメラロードも合成で魔法を混ぜてきたのか、毒の霧や毒が付いた槍が飛んでくる様になった。


 風で霧をはらったり、槍を魔法で撃ち落としたりとしていたら、キメラロードの足元が崩れた。


 キメラロードの魔法が少なくなってきた所に一斉に魔法を撃ちこんだ。


 キメラロードの足元の地面に穴を掘っていたのが気づかれなくて良かった。


 それから少ししてキメラロードの叫び声とともに倒れる音がした。


 

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