第08話 女子高校生の熱愛報道

物販で吹聴された内申点Tシャツの

(Google検索)事後報告だが、

そもそも内申点とは通知表に書かれる

受験の判断材料なので、

社員の内申点と言う表現は飛躍が過ぎるかも知れない。


奥菜志穂たちは、その後の秘密曲ライブでも

そこそこ動員数を伸ばし

(三曲目)新曲に当たる

公然の秘密の歌唱演奏も板に付いてきた。

三曲あれば何とかなるものである。

いつからか、彼女等の前座にSPURTと

言う華東高校の男子学生バンドが

名乗りを上げるようになった。


SPURTの結成秘話は知らないが、

少なくとも五曲は持ち歌があり、

ザ・タートルズのLET IT GO.の

PUNKバージョンを体得していた。

バラードをPUNKでまとめるとは、

いかにも若者らしい。


SPURTの内藤晴一と

SCANTY CANDYの倉科明花は

ほどなくして真剣交際を発表。

ハルイチ逆玉説は否定出来ず、

財閥と男子高校生のバランスは果たして

均衡が保てるだろうか?


SPURTの2年生、滝洋一郎は

同級生の鴻峯MARIAに気があったが、

二人とも奥手な方なので、

なかなか恋には進展せず。

SCANTY CANDYと

SPURTの人間関係を洗ってみたが、

音の無い世界での紹介なので、

彼等、彼女等の躍動感を伝えるツールが

今は欲しくて堪らない。


そろそろ話を〆ようか。

奥菜志穂は事情をきちんと話して

物販収入の一部を親に渡すことを

メンバー全員に伝えた。

初期ミッキーマウスTシャツを

考案したのは彼女だし

咎める者は誰も居なかった。

レスバーニーを奪還後は

ちゃんと還元することを約束して。


アウトサイダーアートに傾倒して

情報が交錯した時もあった。

artよりもmusicな志穂は

今日も四弦を爪弾いている。

奥菜志穂とレスバーニーの

秘密な関係は

バンドメンバーには周知の事実。

何も知らない大蔵父さんは

娘の音楽活動を認めてくれるだろうか?


能登半島の混乱は今後も続く。

行方不明者の捜索

食料物資等の支給

それ等が上手くいかないと

全員安息の夜明けは来ない。

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