¨Jericho are gathering bones in the end¨-side-

「どうだい、このAccessoryは？あのLesca 家の頭蓋骨をmotifにした、首飾りなんだけどね。これを見ると、あの時の愉悦を思い出す―――」影から現れた様相は凄まじかった。Jericho・Rain.と名乗るその男は、首には骸骨の縮小版の首飾りを身に付け、手にはLEDのリングをいくつもはめている。額には、arrowと呼ばれる矢の紋章が刻まれている。

〈過去の回想〉

「……君が噂のLesca家だね。ご機嫌かい？どうだい、今の気分は、楽しいだろう？僕みたいな怪物と出会って！！」そう僕こと、Jericho・Rainが倒れた彼に向かって叫んだ。何故倒れているのかというと、斬血と呼ばれる秘匿の技を試してみたかったから、彼を殺したのだ。手には無数の糸のように血が走っている。手を食い破って得た血をknifeのように硬化させ、糸のように放つ、Jerichoにしか使うことのできない生来の成長とともに得た秘技だった。

「君は、どうして……僕を……邪魔するんだ……」そういって、硬化させた血の糸を食い破ろうとすると、音もなく、残像のように糸が分かれて、分化して体を割いていく。まるで薄切り肉のように割けていくその触感を感じると、僕は何かある種の快楽に目覚めそうだった。

〈過去の回想終〉

「……君は、中々残酷なんだね」

「ハッハ！誉め言葉かね？」

「君ぐらいなもんだよ、そんな軽口を叩くのは。まあ、僕は、感情の波を相手にぶつける程度のジャミングしかできないんだ。だから、いつも仲間がいるんだけど、君みたいな」そういうのは、Djokovic・rain。愛称はちびでのろまな、Djokovic・rainとされ、数多の吸血鬼が彼から倒そうかともがいていたが、無駄だった。何故ならば、彼は感情の波を混乱させ、眩暈を起こし、最悪の場合、死に至る。原因は分かっていない。医学では解明できない類の精神錯乱なため、脳細胞に存在する血液の流れている向きを逆流させているのではないか、という解析がレイン家の研究者ラックスター・レインによって進んでいる。そんなラックスター・レインの技は自らの薬を飲んで、体を凶悪化させるDisasterと呼ばれる体躯を得る。それは万物の知性を喰らいつくす怪物として恐れられている。彼の姿を見たものは知性や思考といった全ての頭脳の能力を失う。